fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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楽しむの深さ イチロー選手 /井上拓真選手勝利

久々にボクシングをフルラウンドで見ました。お互いに背負っているもの、背負ってきたものが重く、大変そうでした。序盤やボクシング離れしたところは、天心選手でしたが、ボクシングの型を崩さない拓真選手が判定勝利。天心選手55戦目で初の黒星。

ボクシングは、パンチだけの闘いという極限に制限された格闘技だけに極めるとこうなるという手本のようでした。なお、chat GPT、Gemini、Grok、三つのAIは、予想を外した。

 

◯楽しむと嬉しい

 

イチロー氏が新潟の中越高で高校球児からの質問に「楽しむは、到底理解できなくて、強めに言うと嫌い」と語った。(10/8~9)

 <イチロー氏によると、彼が「楽しい」と感じていたのは、高卒でプロ入りしてから3年間だった。「やればやるほど、うまくなれる瞬間。高校の時、さぼっていたから(笑)。いろんなことを学んだ。プランがあって、そこに向かっていく手応えがあった時は楽しかった」と。まだプロで好結果を残していない時代。

「レギュラーになったのが3年目。給料も安くて、責任感もない」。ただ、年俸が上がり、責任が伴えば、立場は変わって「そういう楽しさは全くなくなりました」と。 
 クラブ活動ゆえ、楽しさを第一に掲げる高校も少なくない。

イチロー氏は「最近の楽しもうよ、という感覚が高校生にも出てきている。僕は気持ち悪くて。楽しいのは先にある」「鍛錬を重ねて、結果が出る充実感が楽しいです。楽しむというのが、僕は到底理解できなくて、強めに言うと嫌いな言葉。そうなるために、だいぶ苦しむ」

 2019年3月、東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕シリーズ第2戦の引退試合「プロに入ると、360度応援してもらえない、敵(チームのファン)もいるから。引退試合だけは360度応援してもらって、一番うれしかった瞬間」「あれに変わるものはない。踏ん張って良かったなと思う。次(のステージに)にさっと入れた。あの瞬間がなかったら、これ(毎年の高校生指導)ができていたかも疑問」>

 

イチロー氏の言動は、けっこう誤解を呼びやすく、こうして発言でみると、内容や意図に矛盾も多いです。高校生は、やればやるほどうまくなる時期、イチロー氏とレベルが違うとしても、すでに鍛錬と苦しむこともあり、その結果としての楽しみも、それなりに味わっているでしょう。ですから、現場での事実そのものより、「楽しむ」と口に出していうことがよくないといいたいように感じます。

というのは、私もやり始めたばかりの人たちが、「ステージを楽しみましょう」とか、「自分たちが楽しまないと観る人も楽しくない」などというのには、反発を覚えてきたからです。でも、そこは、プロとアマチュア、いや、アマチュアゆえ楽しみたい人と、プロをめざす人との違いでしょう。

高校生やカルチャーセンターの類は、アマチュアとみてよいとも思うのです。

もちろん、イチロー氏のように高校生といえども、プロをめざす人はいるので、そこに当てて言っていることだと、とるべきでしょう。修行僧のような生き方は、誰しもできるものではないことでしょう。でも、その可能性と醍醐味は、経験者ゆえ伝えずにいられないのです。