fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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柔道

柔道は1882年、嘉納治五郎によって創始。教育観・人生観、社会観、世界観 

1895年(明治28年大日本武徳会設立、日清戦争日露戦争で勝利した日本人の武術への関心、小泉軍治は 1918年、ロンドンに「武道会」設立 普及活動は大学や警察、1930年代、モーシェ・フェルデンクライスと川石酒造之助「技の細かな分類」「修行の進度を示す帯の色の細かな設定」(「英仏における柔道の普及に関する研究」星野映)

1895年 ラフカディオ・ハーン「Out of the East」

1900年代 ジャポニズム、護身術、ジェンダーフリー、柔能制剛、小能大制。

ベルエポック、エロチシズム、風紀、

現在、日本以外では、韓国、欧州、ロシア、キューバ、ブラジルで人気。フランスで登録競技人口が50万人を突破 全日本柔道連盟は20万人

 

〇柔道修行から学べる徳目(嘉納)

「気風が高尚であること、驕奢の風を嫌うこと、正義を重んずること、道のためには艱苦をいとわず、容易に身命をなげうつ覚悟があること、公正なること、礼儀を守ること、信実なること、身体を大切にすること、有害な情を制止すること、艱苦に耐える習慣を養うこと、耐忍の力を強くすること、勇気を富ませること、教えを受けることと自ら考究することの関係を知らせること、準備すること、その他である」

「観察」、「注意」、「記憶」、「推理」、「試験」、「想像」、「分類」、「言語」、「大量(新しい思想を嫌わず容れる性質と種々さまざまなことを同時に考えて混淆せしめぬように纏める力の二つ)」、「その他」

「自他の関係を見ること 迅速な判断 先を取れ(先の先、先、後の先) 熟慮断行 先を取られた時のなすべき手段 我を安きに置き、相手を危うきに置くこと 止まることを知ること 制御術 その他 等である。また、練習の必要 駆け引き 彼我の接触 眼の着けどころ おのれを捨てること 注意、観察、工夫 最善を尽くす 進退の仕方 あらゆる機会を利用する 格外の力に応じる時の心得 業に掛った時の心得など」嘉納はこれらの教えは、単に柔道勝負の修行のみでなく、総て社会で事をなす上で大きな利益の有るものであるとした。

「勝ってその勝ちに驕ることなく、負けてその負けに屈することなく、安きに在って油断することなく、危うきにあって恐るることなく、唯々一筋の道を踏み行け」、いかなる場合においても、その場合において最善の手段を尽くせということ。

 

フランス柔道における「8つの心得」=「友情」「勇気」「謙虚」「礼儀」「誠意」「名誉」「尊敬」「克己」。

新渡戸稲造が『武士道』において挙げる徳目の、「義」「勇気・敢闘及び忍耐の精神」「仁・惻隠の情」「礼儀」「誠実・信実」「名誉」「忠義」「克己」と通ずる。

残心「相手を投げた後、相手の反撃に備える態度と心構え」

 

初心者指導における柔道の「受け身」=1.危険な時は自ら倒れる「潔さ」、2.相手を投げる時は倒れない「残身(心)」、3.互いの柔道衣を引っ張り合ってバランスを保つ「命綱」

 

嘉納治五郎は「柔道の創始者」のみならず、「日本近代筋力トレーニングの父」

1.技や技術、また試合をも含める修行の仕方について理想を説く。2.日常生活を通じての修養や訓育に関する。3.国家や社会の問題を指摘し、見解と訓育を述べる。

講道館文化会」の目的(1922年)

1.個人に対しては身体強健、知徳の練磨、社会において有力なることとする。2.国家に就いては、国体を尊び歴史を重んじ、その隆昌を図ろうとするため常に必要な改善を怠らない。3.社会にあっては個人団体ともお互いに助け合い譲り合い、融和を実現する。

4.社会においては人種的偏見をせず、文化の向上、人類の共栄を図る。

 

「精力善用」「自他共栄」文武両道、試合は反省の場、1.体育、2.勝負、3.修身 講道館

(嘉納)、英語、理系、ハーバード・スペンサー教育論

強さと美しさ 一本技と総合力、身体能力、強いか好きか、リスク、アマチュアとプロ、

2007年 山下泰裕理事落選(1951年~国際柔道連盟) 本部も会長も日本人なし

マリウス・ビゼール会長(オーストラリア人) 国際柔道連盟会長 興行性と武道

IJF2008年~ランキング制、ポイント、効果廃止、場外、英語

2012年 公益財団法人化 2012年末 パワーハラスメント(15名女子)JOCへ提訴

2012年 武道、ダンス必修化と柔道の事故。28年間(1983年~2010)で118人死亡(仏ゼロ)

2013年 ルール変更、レスリング技と区別(wrestling ひねる)

「日本の練習は同じことをひたすらやる」

エリートは勝つことで学べず、負けて挫折

受け身から入る、「柔の理」「柔能制剛」の柔

『柔道は世界の無形文化財』日本はもっと国際的「経営」意識を

プロがいない 同じ対戦で手の内を知るとつまらなくなる

 

<Barrier> ルールの違い ×障害と訳す

正々堂々、品格、美学と利害調整、文武両道と引退後、今か将来か

スポーツマンシップ、○○らしさ

ルールの改善と美学、潔さ、プリンシプル、流儀、ハウツーと理論

お上と下々(官民)、親、家、村社会、島国根性/会長 政治力 財力 経営能力

公僕(パブリックサーバント) プリンシプルとルール、エビデンス ピーキング(調整)

1999年スキージャンプルール改正、1989年F1、ターボエンジン禁止、1984年 OSトロン 1987年採用→断念

自動車 半導体 競技(水泳など)ルール改正

 

<体制systemとハラスメント> 

高校野球の金足農ブーム 地元出身 農業高校 メンバー交代なし 全力校歌斉唱

大阪桐蔭の連覇エリート、全員出場、うさぎ跳び

プロ野球に入ってからの不調、「巨人の星」、戦後復興の光、野球と芸能界

2018年春のタイブレーク制度、チャイルドアビュース(MLBピッチスマート、投球数ほか制限)ひじ壊す

2013年野球「学生野球資格回復制度研修会」空白の30年、プロ選手から直接の指導者(金本知憲高橋由伸)

 

(パワハラ問題)

・アメフト(日大の田中理事長)、・ボクシング(山根会長)、・テコンドー(金原会長)、・男子バスケット(2014年国際資格停止処分など)

大阪市立高校男子バスケット部主将自殺(→2018年劇団四季も)

2013年4月「暴力行為根絶宣言」(日本体育協会など5団体)

2016年リオオリンピック選考メディアに公開

 

柔道整復師

法定4種の医業類似行為(あん摩・はり・きゅう・柔道整復)の1つ。

解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論、関係法規(Wiki)

 

参考文献:「日本柔道の論点」山口香(イースト新書)、「黙ってられるか」川淵三郎(新潮新書)、「甲子園という病」氏原英明(新潮新書)、「なぜ欧米は平気でルールを変えるのか」青木高夫(ディスカバリー携書)、「日本の柔道 フランスのJUDO」溝口紀子(高文研)、「性と柔 女子柔道史から問う」溝口紀子(河出ブックス)、「プーチンと柔道の心」山下泰裕、小林和夫編(朝日新聞出版)