ヴィクトールフランクル② それでも人生には意味がある。NHKE9/14
「ここで私の戦争中の体験を聞いてください。テュルクハイム収容所の指揮官でナチスの親衛隊だったホフマン氏のことです。私は知っています。ホフマン氏は町の薬局で自腹を切ってユダヤ人の被収容者のために薬を買っていました。皆さんの言いたいとは、わかりますよ、非難でしょ。『フランクさん それは例外だということを忘れてはなりません』と。そのとおり、これは例外です。しかし、こうした例外こそが人間には必要なのです。理解し、許し、和解に至るためには。私たちが多くのことをないがしろにしてきたのは事実です。しかし、相手を責める前にまずは心から理解しようとし思いやってください。今私たち一人ひとりの良心は、呼びかけを受けています。」
そのレクチャーを聞いた人のことばもありました。
「フランクさんは人を許しました。不正を犯そうとしたり、あるいはすでに犯したとしまったとしても、その人を許すことができるのだと、彼から学びました。実際に戦争を体験したり覚えている人が少なくなっていますが、私は忘れてはいけないことがあると伝え続けます。それが次世代に託する『最も意味あるもの』だと信じています。」
それにしても,彼のレクチャーの声を初めて聞きました。1985年の、です。力強いスピーチ、いまさらながらですが、ドイツ語はそういう言語なのですね。