fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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公と私のあいだで(4) 公私の併存

公私とは、ローティは、公共空間のバザールと私的空間のクラブとして説明しています。オフィシャルの場とプライベートの場ということです。

 

そして、公私の混同をしないこと、

公私を一致させるという考えも捨てることを説きます。

 

1人の人間のなかには、正しい建前と正しくないかもしれない本音があります。

これは矛盾するのですが、併存してもよいとするのです。

公共的な正しい言葉と私的な正しくないかもしれない言葉は、1人の人間のなかで共存してもよいということです。

 

公共空間に露出すべきものでないからといって、

それを描いたり見たりする欲望自体の抹殺は、目指さないということです。

 

 

公と私のあいだで(3)

◯言葉での創造

ローティ曰く、

「私たちは、真実に近づくために言葉を使っているのではなく、

言葉を使うことによって自分を創造している。」

 

これは、何か、特定の目的のために言葉を使うのでなく、

使う言葉によって、目的自体が設定される、

つまり、使い手のあり方を表現しています。

 

ですから、乗っていると思ったら、乗っ取られてしまうのです。

 

「ロマンティックアイロニーを持て」といいます。

それは、芸術家が自分の作品を高みから見下ろして反省し、さらなる創造につなげていく態度を示します。

 

 

公と私のあいだで(2) 心と感覚はなくてもよい

◯心や感覚はなくてもよい

そこで彼、ローティは、「対蹠人#の思考実験」を示します。

 

#対蹠人(たいせきじん)< [蹠]は、足の裏のこと。足の裏のように正反対の関係にある人のことをいう>

ここでは、宇宙人のように考えるとよいでしょう。

 

「地球人は自分に感覚があると思っているが、感覚はない」というのが、対蹠人の唯物論者です。

それに対して

「対蹠人には感覚があるのに、そのことに彼らは気づいていない」

というのが、地球人の哲学者です。

 

ですから、心や感覚にまつわる言葉がなくても、私たちは、困らないというわけです。

ニーチェの「神は死んだ」というのは、神に、ちなんだ言葉がなくなっていくことを意味しました。神がいなくても、よいということです。絶対のものはないとなったのです。

 

世界には、永遠不滅の心理や究極の本質などはなく、

そのときどきの言葉によって作られる、

ですから、歴史のなかで変わり得るというのです。

つまり、必然ではないから、これは、偶然性となります。

 

 

公と私のあいだで(1) ローティの哲学

◯ローティの哲学

哲学#は、これまで、真理や本質の追究の学問と考えられてきました。

知を愛するというのが、フィロソフィーの原意です。

もちろん、時代によって変わっていきました。

 

ここで紹介するリチャード・ローティー#は、それを次のように新たに展開します。

「哲学とは、人類の会話が途絶えることがないように守るための学問」

「真理を追究するのではなく、その議論や会話を終わらせようとする勢力に抵抗して、批判的に吟味することで、会話が途絶えないようにすること」

 

つまり、対話の維持を第一に掲げたのです。

 

 

 

#哲学

<哲学とは、人生や世界、宇宙の本質を論理的な思考や原理によって解明しようとする学問です。 個々の垣根を超えて広く関心を向け、「生きるとはどういうことか」、「人はどう生きるべきなのか」、「人の幸せとは何か」といった問いへの答えとなるべき真理を目指す営み>

 

#ローティ

<リチャード・マッケイ・ローティ(1931年10月4日 - 2007年6月8日)は、アメリカ合衆国哲学者であり、ネオプラグマティズムNeopragmatism)の代表的思想家である。

シカゴ大学学士号修士号を得たのち、イェール大学1956年博士号を得た。プリンストン大学哲学教授を21年間務めた他、バージニア大学教授などの職を経て、スタンフォード大学教授となり、哲学比較文学を教えた。のちスタンフォード大学名誉教授となる。プラグマティズムの立場から近代哲学の再検討を通じて「哲学の終焉」を論じた他、哲学のみならず、政治学経済学社会学アメリカ文化などの論壇で活躍した。現代アメリカを代表する哲学者である。(Wikipedia)>

イスラエルの暴挙の制止

ロシアとウクライナイスラエルとガザ、パレスチナ

早く、対話での解決に持ち込めないものでしょうか。

全世界が、そう思っているのに、それを妨げているのは、

何なのでしょうか。

 

イスラエルの暴挙で、アメリカも圧力、

ガザ南部から一時、撤収したようですが、、、。

バイデン大統領の選挙対策、、、。

 

<イスラエル軍は、シリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館別館をミサイルで破壊した。4/1

ガザで食糧を配っている国際支援団体「ワールドセントラルキッチン(WCK)」の自動車をイスラエル空爆し、英米ポーランド人、支援要員7人を殺した。4/2>

 

大使館は、国際法上、たとえ、戦争相手国のものであっても攻撃してはならないのです。

攻撃されたイランは、報復攻撃すると言っています。

イランと中東のアメリカ軍で、軍事緊張が高まっています。資源相場も高騰。石油危機リスクもありそうです。

 

 

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坂本龍一氏、生前の一年、死後の一年

◯ 「Last Days 坂本龍一 最期の日々」NHKスペシャル

<最晩年の日記には「死刑宣告だ」「安楽死を選ぶか」という闘病生活の苦悩や「音楽だけが正気を保つ唯一の方法かもしれない」「残す音楽、残さない音楽」といった音楽を深く思考する言葉など、本音が刻まれていた。NHK4/7>

 

坂本龍一氏の亡くなる直前までの映像を生々しくみることになりました。

前に死に至るまで書きとめていった石原慎太郎氏の手記も読みましたが、映像はリアルです。

しかも、NHK、本人、遺族の了承がなければ、このように公開されません。

いろいろと感じることは多かったのですが、うまくことばにできません。

 

あたりまえのことですが、

誰もが生まれたときから死に近づいていきます。

それは、歳をとるに従い、現実に意識せざるをえなくなります。

小説や映画、テレビの世界から、ドキュメントや歴史書で触れていきます。

祖父母の死、親の死、上司や先輩の死、あこがれの人の死、ペットの死、

そして、友人や同級生の死、

気づいたら、後輩や年下の人、子どもたちなどの死も。

事件、事故、病気などで、まみえていくわけです。

そして、死は、自身にも身近に迫ってきます。

 

その死は、高橋幸宏さんに続いただけに、

衝撃でもありました。

 

そこから一年、世界はよくなったどころか、

さらに混迷を深めているのです。

そして、この一年、私は、この世界で、何をしてきたのでしょう。

 

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隷属の精神性 ロシアと日本

映像の世紀 「ロシア 暗殺と粛清」

 

番組内で紹介された元オリガルヒのベレゾフスキー#の言葉です。

「ロシア人の精神性にはどこか隷属思考がある。

だから、統制社会を喜んで受け入れる。

こんなことでは、ロシアに芽生えた、自由精神は、破壊されてしまう。」

 

ロシアの民衆は、結局、資本主義と民主主義の自由を受け入れられなかったのです。

それは、あまりに一気に格差社会が進展し、同時に腐敗したからです。

 

それに対して、日本が明治維新後、西洋のこのシステムを受け入れたときは、

国家存亡の危機、背水の陣でした。

まだ急に権力と利権が集中せず、また表沙汰にならなかったのでしょう。

武士道に商人道、あるいは、神仏の教え、村落に伝わる清貧の思想のようなものも息づいていたのでしょう。

 

それが、第二次世界大戦後、いくら戦争の悲惨さの体験と

アメリカの与えた日本自虐歴史観によって、とはいえ、

ここまでアメリカへの従属から隷属になったのは、なぜでしょう。

何もかも信じられなくなって、だからといって、「マッカーサーさま」と

なるのも、いくら救いを求めるにしても、おかしいと思わなかったのでしょうか。

 

隷属思考、この言葉は、そのまま、日本にも通じます。

 

その日本人の精神性とは、天皇制のもたらしたものなのでしょうか。

他の国をみてもわかるのですが、ある程度の経済的豊かさがあれば、

いろいろと不自由なことはあっても、それなりに民衆というのは、

耐えていく、したたかなものでもあるのは、確かなようですが。

 

 

#ボリス・ベレゾフスキー

<ボリス・アブラモヴィチ・ベレゾフスキー(1946-2013

当初は、数学者でしたが、実業家に転身し新興財閥(オリガルヒ)のロゴヴァズグループの総帥となった。政界の黒幕とも称されたが、プーチン時代に失脚亡命した。>

 

#映像の世紀 「ロシア 暗殺と粛清」3/18

<ロシアでは、ソ連時代以来、暗殺と粛清が繰り返されてきた。レーニンは秘密警察で反対勢力を処刑、弾圧で革命を成功へ導いた。スターリンは、政敵をスパイに仕立て次々と処刑、2千万の命が奪われた。ソ連崩壊後も政権の不正を告発する人物などが不審な死を遂げている。恐怖による統治が続いてきたロシア百年の記録>

 

 

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