◯災害と日本人
日本での災害のとき、いつからか世界から日本人の秩序だった復興に賞賛が送られるのが常となりました。他の多くの国と比べたら、雲泥の差です。
非常時には、無政府状態となり、略奪や暴力、犯罪が多発するのが当たり前だからです。
日本の場合も表に出てこないだけで、皆無ではありません。
日本人の場合は、ダメージを受けたら、立ち直るということに、慣れているのでしょう。
常に天災などでやられては、立ち上がってきた歴史があるからでしょう。
日本人は、他の民族よりも、男性性、攻撃性、そうした欲に向かうエネルギーが少ないとも思えます。
ますます、そうなってきているというのが、このところ、述べてきたことです。
江戸時代までは、大飢饉は何度もきましたが、先の大戦末期や戦後復興時#の食糧危機では、農村などでカヴァーできたのです。
敗戦したものの、国が消滅するようなところまで行かなかったし、
民衆の革命で政権が、ひっくり返ることもなかったからです。
大災害時でも、どこかは無事で、皆が飢えて死ぬことがなかったこともあるかと思います。
大雑把にいえば、です。
絶対的な危機意識が、体験に刻まれていないといえるのかもしれません。
お天道様まかせの気質、天皇制の元、お上に任せてきた歴史にあるのでしょう。
それがもしかすると今、静かに、崩壊に向かっているのかもしれません。
#戦後復興
日本の戦後、都市は焼払われましたが、郡部では生産力が温存されていました。本土決戦に備えていた陸軍もそのまま武装解除で、即、労働力となりました。農村のダメージが少なく、餓死が大量に起きなかったのです。
ただし、沖縄を除いてのことです。沖縄は戦前のようには戻れなかったのです。