政治評論家の森田実氏が亡くなりました。何冊か読んだことがあります。全て、賛同するわけではありませんが、私のスタンスと7割方、似ているように思っていました。
政治家たちを応援しては裏切られ、期待しては失望しての人生だったのではないでしょうか。それぞれの時点で、支持、不支持を、過去に囚われずに、はっきりとさせる態度には、日本の忖度評論家たちのなかで、清涼な風のような存在でした。それは、著書のタイトルからも伺えます。まさに日本の政治の人材難を表しているようです。
<#森田 実(1932年 - 2023年2月7日)全日本学生自治会総連合の指導部。破壊活動防止法反対闘争(1952年)、原水爆禁止運動(1955年)、砂川闘争(1957年)、安保闘争(1958年〜1960年)に携わる。日本共産党幹部と殴り合い、共産党を除名されると、1958年、共産主義者同盟(ブント)を結成し、労対関係の任に当たった。
日本評論社出版部長、『経済セミナー』編集長を経て、1973年からフリーの政治評論家。
アメリカ発の新自由主義に基づく構造改革路線をとった自由民主党を批判、雇用・社会保障を重視した修正資本主義路線を提言。
自由民主党宏池会(旧宮沢派)の「経済重視、平和外交」路線を支持、2003年前後の自由民主党や宏池会の分裂後は、亀井系を支持する方針に転換する。金丸・小沢一郎による「闇支配」を批判。
経済においては「修正資本主義」に近く、政治・外交においては「平和主義」「反米・対アジア協調」「9条護憲」の立場。日中友好論者で、台湾独立・靖国神社公式参拝には反対。
亀井静香や野中広務、綿貫民輔、鈴木宗男といった、小泉政権時の郵政民営化法案や対米依存政策における自民党内の「抵抗勢力」、河野洋平、加藤紘一、二階俊博、福田康夫ら親中派の支持者。
郵政民営化に代表される新自由主義路線、小泉政権への批判を展開。談合批判は米国の陰謀であると主張。北朝鮮が2006年ミサイル発射実験を実施した際に、安倍晋三(当時は官房長官)への批判。日本人拉致問題についても、「対米従属助長のための陰謀」と断言。
著書
『日本をダメにする二つの守旧派 官僚とマスコミ大批判』(東洋経済新報社、1994年)
『政官革命を起こせ』(東洋経済新報社、1997年)
『アメリカに使い捨てられる日本 日本の真実を国民に訴える!』(日本文芸社、2007年)
『自民党の終焉 民主党が政権をとる日』(角川SSC新書、2007年)
『脱アメリカで日本は必ず甦る アメリカの終焉と日本経済再生への道』(日本文芸社、2008年)
『崩壊前夜日本の危機 アメリカ発世界恐慌で岐路に立つ日本』(日本文芸社、2008年)
『菅民主党欺瞞政治を斬る 詭弁・逃げ・だましの倫理なき菅政治は日本を滅ぼす』(森田塾新書、2010年)
『独立国日本のために 「脱アメリカ」だけが日本を救う』(ベストセラーズ、2011年)
『「橋下徹」ニヒリズムの研究』(東洋経済新報社、2012年)
副島隆彦共著『アメリカに食い尽くされる日本 小泉政治の粉飾決算を暴く』(日本文芸社、2006年)
雨宮処凛共著『国家の貧困 格差社会を今こそ粉砕せよ!』(日本文芸社、2009年)ほか
(Wikipedia抜粋)>