◯高級ブランドの虚構
いまさら、いうまでもないことですが、
ブラック企業は、
ブランドにも。
ディオールが、
労働者から搾取して、
9,000円くらいでつくったバックを45万円以上で
売っていたということです。
そこまでの芸術的価値があるかどうかは、
買う人の価値観によりますが、
価格を45,000円くらいにしろ、
というよりは、
労働者に45,000円くらい払えよ、
と言いたいところです。
資本主義のもたらす典型的な悪例のひとつでしょう。
それにしても、日本人だけではないのですが、
単にブランドに惹かれる愚かさ、
いまだに
ブランドは高いが、その分、質がよいと、
信じているのでしょうか。
そろそろ、見栄からの脱皮を。
<イタリア・ミラノ郊外を拠点とする中国資本の下請け業者2社が、労働者を搾取していたとの調査結果を受け、ミラノ裁判所は、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)傘下ブランドのクリスチャン・ディオールを1年間、司法管理下に置くとした。
これは、ジョルジオ・アルマーニがサプライヤーの監督を「非難に値するほど怠った」とする4月に下された同様の判決に続くものであると、ロイターは報じている。
ディオールは「実際の労働条件や下請け会社の技術的能力を調べる適切な判断」を怠ったとの過失が認められた。
イタリア警察は、ディオールの皮革製品の製造を請け負うペレテリア・エリザベッタ・ヤン有限会社とダヴィデ・アルベルタリオ・ミラノ有限会社の2社を査察し、これらの調査で、次のようなことがわかった。
・1日24時間の労働力を確保するため、工場で寝ることを余儀なくされた労働者がいた
・電力消費量のデータマッピングは「休日を含めた昼夜にわたる間断ない生産サイクル」を示していた
・労働者がより迅速に作業できるようにするため、製造設備の安全装置が強制的に取り外されていた
・多くの労働者はイタリアに不法入国しており、正規の契約を結んでいなかった
このような非倫理的な行為によって、ある製造業者は「イタリア製」のディオール・ブランドのハンドバッグ(ディオールの製品コード「PO212YKY」)を53ユーロ(約9000円)でディオールに供給し、ディオールはそれを48倍もの2700ユーロ(約46万5000円)という価格で販売していた。
過去1年間にディオールは、ペレテリア・エリザベッタ・ヤンから75万2881ユーロ(約1億3000万円)、ダヴィデ・アルベルタリオから73万7623ユーロ(約1億2700万円)、合計で150万ユーロ(約2億6000万円)近い額の請求を受けている。48倍の小売価格に換算すると7000万ユーロ(約120億円)以上に相当する。>