fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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安売りの日本 物価高 どこまで失われる?

◯物価高とインフレ

円安、原油高、暮らしの必需品、輸入品も、原価、仕入れ値、運搬費も、全てがどんどん値上がっています。でも、世界のインフレ率の方が高くて、この先、思いやられます。

内閣府が公表した国内総生産GDPでは、2021年の日本の実質成長率は、1.6%、アメリカは5.7%、ちなみにIMF推計の先進国の平均成長率は5.0%です。

政府の経済財政諮問会議による調査では、1994年と2019年の世帯所得の中央値の比較では、35歳から44歳では104万円減少、45歳から54歳では184万円減です。

 

◯購買力半減 円はルーブル並みの下落

円が、1ドル=126円台まで下落し、約20年ぶりの安値をつけました。年初からの下落率は、対ドルで8・6%。これまで、危機のときのゴールドと並んで、円は安全資産でしたが、日本経済の力も信用も失われつつあります。ユーロの下落率は3・4%、英国のポンドは2・5%で、円だけ、その下落率は、ロシアの通貨ルーブルの年初から9・8%の下落に近いのです。

 

こうなると、日本がお買い得だから、コロナ禍さえなければ、外国人天国です。

2000年からの20年間、日本の物価は変わらず、アメリカが2%ずつ上がったので、日本からみると、ほぼ5割増です。ただし、アメリカでは、給料は3%ずつ上がっているのです。

今、スイスの大卒の初任給は、900万円で日本の3倍、日本は韓国より1割近くも低いのです。

スイスでは、日本で390円のビックマックが、804円です。アメリカが669円、日本は世界で39番め(2\5)、ビックマック指数ですね。

 

安い日本、円安がよいという人がいますが、それは、もはや時代遅れの感覚です。

日本の消費者は、インフレに抵抗があり、商品の値段もあまり上げられずにきて、所得も上がっていません。

賃金が上がらないのは、生産性が上がらないからといわれます。賃金が上がらなくても生活できているのは、共働きになったからです。そこでは、パワーカップルも出てきています。共働きでも格差が拡大しているのです。地方では学校の先生同士が結婚すると、そこの親御さん達よりも、かなりの高収入になるわけです。

 

2000年代以降、厚生年金改革や後期高齢者医療改革などで被用者の社会保険料を引き上げてきたので、実質上の労働課税ともなっています。消費も低迷するわけです。

2015年、インバウンド消費が膨らみ、訪日外国人数が、45年ぶりに出国日本人数を上回りました。それもコロナ禍で壊滅、ようやく、入国者を1日一万人に引き上げましたが。

 

こうなっても、過度の保護政策、情報化や競争の自由化や規制緩和の遅れ、、。新しい時代のモデルが築けず、対応もできないまま、きたわけで、今の大人の責任は重いでしょう。

世界ナンバースリーの実力がありながら、リーダーシップはとれないできた日本の、評価については、簡単に述べられるものではありません。

でも、こういうことになるのでしょうね。

失われた10年から、20年、30年、、このままでは、40年、、どこまで失えるのでしょう。