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ストリートピアノとコミュニケーション 唐十郎さん死去

唐十郎#さん死去(享年84)5/4

#唐十郎<1940年生まれ、東京・下谷万年町出身。明大文学部演劇学科卒。63年に「シチュエーションの会」(64年に劇団「状況劇場」に改名)を結成し、67年、新宿花園神社で“紅テント”公演を行う一方、根津甚八小林薫佐野史郎ら多くの俳優を輩出。>

 

◯パブリックでのコミュニケーションと音楽

ストレートピアノ#、続けます。

兵庫県加古川市がJR加古川駅構内に設置していた「ストリートピアノ」を撤去。

演奏ルールやマナーを守らない利用者がいるため駅利用者らから苦情が入っていたという。アップライトピアノを設置して、わずか半年。2023/4/30

 

<加古川市のスポーツ・文化課の担当者は、

「騒音に関するトラブルが改善されなかった」と説明する。

「設置当初から利用時間やマナーに関する張り紙は掲示しているにもかかわらず

『午後9時以降も演奏している人がいる』

『ピアノをガンガンと叩きつけるように弾いていてうるさい』

『禁止している歌唱をともなって演奏している』などの苦情。

翌月から音量を抑える器具を取りつけ、注意書きをピアノに貼ったが、

迷惑行為はなくならなかったため、

『このまま続けていくのは困難』と撤去を決定しました」と。>

 

#ストリートピアノ

<路上や公共スペースに設置され、誰でも自由に弾くことができるピアノ。

その発祥は2008年のイギリス、“Play me, I’m Yours”という活動から、見知らぬ人同士が知り合うきっかけとして、音楽とピアノを活用した。

日本では2011年に鹿児島中央駅一番街商店街で設置された。

2018年以降、国内のストリートピアノ文化は急速に発展し、2023年8月時点でその数は600ヶ所以上。市民たちの要望もあり、全国的に設置数が増えた。

『ハラミちゃん』や『よみぃ』といった“弾いてみた”系YouTuberが人気。

SNSの動画でバズらせるため、時間をかける人も多く、パブリックスペースでの利用の意図に反している。>

 

つまり、元々は、コミュニケーション、音楽、ピアノの順でした。ピアノはツールに過ぎなかったし、SNSでの拡散など考えられていなかったのでしょう。

 

日本のストリート文化は、貧弱です。

NHK-BSでは、『駅ピアノ、『空港ピアノ』『街角ピアノ』として、国内のも放映。

海外と日本とでは明らかに空気感が違います。

日本のは、見ていても、ほぼ、つまらないのです。見物する人はいても、行き交う人とのコミュニケーションは、ほとんどありません。

譜面や機材を持ち込んで練習する人、遠巻きに見る人、拍手はなく交代する。

ピアノの設置場所も、海外のようにまんなかでなく、通行の邪魔にならない場、改札から遠く離れた場で、“目立たない端の方でやってください”感、満載

”迷惑にならないように弾いて“という配慮にみえます。

演奏をする側も、その場にあった曲や演奏スタイルを選ばないし、曲芸披露タイプが目立ちます。

 

音楽の表現も聞き手の受容も、まだまだ未熟なのでしょう。

見ず知らずの人同士の出会いと会話、他の者を理解しようとする交流のパブリックスペースを成立させることなど、おぼつかないのでしょう。

パーティ文化、サロン文化に不慣れ、

いや、それ以前、見知らぬ人との交流に慣れていないのです。

特に、アートを介しての、アーティストの卵たちと通りすがりの観客とは。

それも含めて、アート、社交性、コミュニケーション文化は、成立していないのでしょう。

 

もちろん、そうではなく理想的に運用されているケースもあることでしょう。

TV番組「人間観察モニタリング」でみるように、

演奏者、歌唱者が圧倒的な技量を持っていたら、

いきなり場が成り立つのです。

 

日本では、内容でなく、

「あれ、誰、知ってる?」「有名?」「テレビ出てる人?」で、消化されてしまうのですね。

まずは、作品を聞けよ、キャラでなく作品で勝負しろよ、です。

 

 

#唐十郎

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