◯人質司法
いなり寿司の万引きで、300円。74歳の女性が、82時間、拘束され、誤認逮捕だったとして釈放。
「人質司法」「認めないと出してくれない」という冤罪につながりかねない捜査。
「やっていなくても認めれば釈放される」ということで、たびたび問題となる誤認逮捕。
いうまでもなく、人権侵害です。
<近江八幡市のスーパーから「万引きをした女性が店内にいる」と警察に通報。女性のカバンには、レシートのないいなり寿司1パック。女性は「知人からもらった」と容疑を否認したにも関わらず、目撃者の証言などから、警察は「万引きの現行犯」で逮捕した。その後、女性にいなり寿司を渡した知人男性が証言し、スーパーの在庫数と販売数に矛盾がなく、釈放された。4/13>
関連させて、法廷ものを3つ、
冤罪事件をもう一度、裁判にかけるための奇想天外な方法を使った映画と、
検察官の捏造を暴いて殺人犯を無罪にするドラマ、
そして、飯塚事件についての映画。
◯映画「法廷遊戯」
<五十嵐律人の同名ベストセラーを、永瀬廉、杉咲花、北村匠海の主演で映画化。
弁護士が、ロースクール時代の同級生2人が被害者と被告人となった殺人事件の裁判を巡って、無罪を主張する被告人の弁護をするなかで真相を暴く。
監督は「白夜行」「ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-」の深川栄洋。>
◯TBS第2話「アンチヒーロー」4/23
<明墨(長谷川博己)は、検察官が“起訴したからには有罪にしなくてはならない”という重圧で不正を誘ってしまったと説き、傍聴席に向けて語りかける。
「皆さんにも心当たりありませんか?組織に属するものなら誰しも、全体が作り上げた考え方を前に、自分自身を捻じ曲げてしまった経験が」
「司法に携わる人間は、人の一生を左右する立場にあるということを、1秒たりとも忘れてはならない。ゆがんだ思考が、平穏な暮らしを求めていた罪なき人の人生を奪ってしまう。それだけは絶対にあってはならない!」
「この法廷が、人が人を裁くため、公正な審判を行う場となることを、心から願います」と語る。>
◯「正義の行方」木寺一孝監督
4/27、公開されたばかりの映画です。
<文化庁芸術祭大賞受賞の傑作ドキュメンタリー、ついに映画化
これは私たちの「羅生門」▰▰ 死刑が執行されたいまも多くの謎につつまれた「飯塚事件」 〈真実〉と〈正義〉がぶつかりあう圧巻のドキュメンタリー>
<1992年に福岡県飯塚市で2人の女児が殺害された「飯塚事件」。DNA型鑑定などによって犯人とされた久間三千年(くまみちとし)は、2006年に最高裁で死刑が確定、2008年に福岡拘置所で刑死した。
翌年には冤罪を訴える再審請求が提起され、事件の余波はいまなお続いている。
本作は、弁護士、警察官、新聞記者という立場を異にする当事者たちが語る。
この国の司法の姿を浮き彫りにしていく。
誰の〈真実〉が本当・・なのか? 誰の〈正義〉が正しい・・・のか? スクリーンを見つめる私たちは、深く暗い迷宮のなかで、人が人を裁くことの重さと向き合うことになる。>
<なぜこれほどの短期間で、死刑が執行されたのか。
事件捜査にあたった福岡県警の捜査一課長をはじめ、刑事、久間の未亡人、弁護士、さらにこの事件を取材した西日本新聞幹部に分厚い取材を行い、それぞれの「正義」に迫る。>