◯SKY-HIが挑む「脱CD依存」
持続可能な音楽業界へ - 日本経済新聞4/30
日経ニュース5/1でも取り上げていました。
< BE:FIRSTの4月24日発売のコンセプトシングル
「私たちはまずCDの製造段階からプラスチックの使用を減らします。そしてCDに様々な特典をつけるのではなく、直接その特典に値するグッズを販売する仕組みを試験的に導入します」
「多くの人に想いを込めてつくりこんだパッケージ作品を届けたい、という気持ちは決して変わりません。ですからCDの販売をいきなりやめたり、収録物の内容を極端に減らしたりすることはありません。無駄と無理をなくしたいのです。CDを適切なかたちで届けながら、少しずつ日本の音楽業界のビジネスの構造を変え、世論を変え、新しい当たり前をつくっていくことを目指します」
「けれど事実だけは知っておいてほしいのです。皆さんが応援の気持ちで大量にCDを買ったときに、それが2010年代に浸透してしまった歪なシステムから生まれた行動原理であること。そしてアーティストやアイドルにとって、現在は元より未来に及ぼすリスクが含まれていると言うことを」
「正直、自分やその所属アーティストのものが大量に売れたら飛び跳ねたくなるほど嬉しい。CDの売上枚数はチャートにだって反映されます。今作もたくさん販売できることを目指しています。けれど、だからこそ、みんな問題意識はあっても行動できず、ここまで放置され続けてしまったのです。結果過剰な寡占市場や更新されない常識も作り出してしまいました」
「CDの売り上げを下げることが目的ではありません。枚数に対する社会的な依存度とプレゼンスが問題であると思っています」>
ということで、彼は、CDケースを紙にして、ショップごとに異なる特典をつけず、どこの販売店でも同じサービスにしたわけです。
特典目当てにファンが大量買いするシステムだったからです。
事実というところで語られたことばは、その通りで、私も賛同します。
でも、言っていることと、やっていることとは、まだ乖離しています。
CDをグッズに?それは、ファンの心理につけ込んで売り上げ上げることでは同じ、環境問題も残りそうです。
続けて、「CDが売れるのはうれしいし、売り上げを下げるのが目的でない」と言ってしまう、なのに、「無駄、無理をなくす」と。
結局、自分たちの売り上げは守りたい、CDも保持したい、プラスチックの使用を減らすとこからちょいとずつ、という見苦しさ、
ファストフードの環境配慮策の後追いです。
食べものは、配信できませんが、音楽はできる、
その気になれば、今すぐ100パーセント、パッケージをなくせるのです。
名目上のヒットチャートと売り上げUPを目指したから、
日本は、こうなっていて、配信サブスクの世界から、とりのこされたのでしょう。
確かに、日本人のCD好き、パッケージ好き、もの好き、キャラ好きが大きな要因です。
それが、どこからくるのかというと、
所有欲以上に、配信の音だけでは、もの足りないというのもあるでしょう。
おまけでお菓子を買わせたような抱き合わせ商法です。どちらに価値が?
こういうことを主張するなら、「即時、CDは売らない」とすべきです。
本当のファンは、配信に切り替えるでしょう。
それでこそ、社会を大きく変えていく一歩となるでしょう。
売り上げは、落ちる犠牲ゆえに。
影響力をもつほどになったのに、それくらいの覚悟もなく、
自分や会社の守りから入っているのが、
発言に正直に出ています。
今どきの、それでも精一杯の試みなのだろうとは、思います。
まだ「握手券なんかで、CD、売るな」とでも、
主張する方が、素直でストレートかな。
でも、それも商売、そして、新しい形として世に出ていったのです。
日経も、「日本の音楽業界が持続不可能に!」
など煽るんじゃねえ。
これは、アイドルやタレント、キャラクター業界で、
音楽でないもので稼いでいるのですから、別の商売です。