◯戦後の日本とアメリカ
日本は、戦後、アメリカの理想を体現していき、世界でもっとも成功した社会主義国のようになりました。
日本の場合、戦後、その総括が中途半端のまま、冷戦によるアメリカの政策転換で、戦前の構造が払拭されず、温存されてしまった。そのため、国家官僚主導体制から、またもや変われなかったのです。とはいえ、そこから78年。
明治維新から戦後復興、高度経済成長まで、それなりに追いつけ追い越せで、うまく主導なされたのです。その状況下では、日本の指導層、官僚は、確かに優秀であり、日本人もよく働き、豊かになれたわけです。とはいえ、そこから30年。
そのためにか、国民は、未だに「国が何とかすべきだ」と思っています。民主主義も同様、よそから与えられたままで、自分たちが、自ら確立していくという気構えなど、ありません。
そして、新自由主義やITと金融の資本主義の動きのなかで、日本の経済は埋没していきます。株高円安に依存したせいもあります。それより、大きなことは、国を担う人材の育成に失敗していることでしょう。
自国の歴史や思想を学ばないと、しっかりしたエリートは、生まれ出なくなるものだと証明しているように思います。
イラク戦争で国際的な信用も威厳も失ったアメリカが、またも、ウクライナ戦争を国益に利用しているのは、明らかです。
日本はともかく世界は、その国がなにを為したのかを案外としっかりみて、判断しているものなのです。
パックスアメリカーナもまた、終焉へ向かっているのです。