◯日本の防衛力増強
防衛費増強とその費用負担に関する論議で、いろいろとややこしい状況です。
誰の利益になるのか、誰が動かしているのかは、繰り返しません。
ただ、一所懸命になるほど、矛盾した方策となり、根本的な問題が見逃され、帳尻合わせで繕われていっているようです。
これが、戦後、日本人が選んできた道なのかと、どの時代よりも、ひどい程度に、体制に、ときに考える気力を失くしますが、まだまだ、日本には優れた人はいるので、なんとかならないかと思うわけです。
◯抑止力
抑止力とは、反撃する能力とともに、その意思にあります。意思がなければ、いくら武器を購入して準備しても仕方がないのです。今までの日本は、攻撃されたら必ず反撃するという意思がありませんでした。
相手がそれを恐れていなければ、抑止力は働きません。どの国も日本に対しては、戦後、日本でなく、その意志を持つアメリカを見てきたのです。
そして、今、反撃どころか、先制攻撃とまで、言い出しています。
どこまで本気か、ずっと試されてきては、スクランブル発進と遺憾砲しか打てなかった政府が、説得力のない読み上げ政治家が、そんなことを言い出しても、それこそ遺憾でしょう。
◯防衛体制の崩壊
で、この原因は、アメリカがウクライナに介入しなかったからです。
侵略行為に対して、アメリカは、他国に、もう自国の兵を送らない。このウクライナ危機に対するアメリカの態度によって、アメリカの抑止力は、今後、これまでほど機能しなくなります。
英米は、ロシアとともに、ウクライナの安全を保証して、核兵器や武器をとりあげた当事者#だったのに、それにも関わらず、です。
ここにおいて、第二次世界大戦以降の国際的な防衛システム#が、一気に崩壊したといえるのです。日本の自立、本当の独立の機会なのですが、それは、意思の伴わない軍事費拡大ではないはずです。少なくとも、ソ連崩壊後、30年間、何もせずに、、鈍すぎるでしょうに。
#アメリカの変容
2021年以前のウクライナ
1994年 ブダペスト覚書
2014年3月 ウクライナ危機、ロシアによるクリミア併合
2014年9月 ミンスク合意 ドンバス戦争の停止の合意文書
2015年2月 ミンスク2 調印
アメリカの大統領オバマは、2013年「アメリカは世界の警察官をやめる」発言
バイデン大統領が、アフガン撤退、ウクライナ傍観