◯声は高いのは、女性だけでない
「女性が高い声を作ってしまうのはなぜ?声の研究者に聞いてみた」
(女子SPA!Yahoo!ニュース6/12)について
女性が高い声を作ってしまうのはなぜ?
それは経済的な不況、アニメの影響、ある種のハラスメントの結果ではないかというような主旨の記事でした。
私が、「日本の女性の声が外国人に比べて高い」ということを本で指摘したのは、30年ほど前です。それも、それ以前の新聞の記事で指摘されていたことを引用したのです。
ですから、今さらも今さらです。
声が、それを取り巻く社会と連動しているのは、当然のことです。
ただし、今日となれば、日本の男性の声が高くなっていることの方が、特徴的だといえます。
◯ハラスメント
女性SPAのニュースですから、女性に対して、
ーむりに高い声を出したり、可愛く自分を見せる必要がないよー
というような応援の記事です。そこは、同感です。
ただ、ちょうどハイヒールやパンプス♯の問題と似ていて、
声がそうしたツール同様に扱われているのには、やや違和感を感じます。
男性社会における女性の抑圧という構図で、何もかもが説明されてしまう風潮には、
女性からも異論が出てきています。
ーいつの時代のこと?
私たち、そんなに弱くも虐げられているわけではない!
無理してやらされているのでない、
好んで選んで楽しんでいるのにー
そういう意見もあるのです。
うまく適応している人は、こうしてスルーして、
適応できない人が抗議に回るのは、よくみられることです。
この不況下で、貧困で苦労している女性が多いのは、確かです。
社会の波は、弱者を直撃します。そのしわ寄せは、非正規雇用の多い女性の方に
きています。
しかし、男性とて例外ではありません。
自営業者やフリーランスの人をも追い込んでいるのです。
この問題は、性差よりは、弱者全体に当てはまることと思われるのです。
♯パンプス着用義務問題
KuTooは、日本の職場で女性がハイヒールおよびパンプスの着用を義務づけられていることに抗議する社会運動で。2019年に話題になりました。
これは、第一に、仕事上の安全と健康面から配慮しなくてはいけないことです。
職場におけるパンプス強制やメガネ禁止については、国会で大臣が、女性のみにそれが指示されているのは、男女雇用機会均等法の趣旨に反し、ハラスメントにあたりうると答弁しました。しかし、男性が黒の革靴やスーツ着用を指定されていることもあります。
2019年6月、根本匠前厚労相がパンプスやヒールの強制を「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲か」によって判断すると答弁しました。
ヒール・パンプス強制は、業務上必要なければ、パワハラにもなるということでしょう。
♯職場のパワハラの定義
優越的な関係に基づく、
業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、
労働者の就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与え ること)