選挙戦もたけなわ、有力者が応援が来ると警察の警備が厳重になるので、逆によくわかります。巷での人気のバロメーターです。若い芸能人も「選挙に行こうよ」と呼びかけて、とてもよいことです。が、海外のタレントのように、どの候補や党の支持かを表明する人はいません。もはや芸能人も売れると体制側の保守勢力に見えなくもありません。支持する政党が違うとファンが離れる、なんてことを気にするわけですね。投票したいところがないというときは、どうするか、ですが、与党に賛意を示したくなければ他党に入れることで無投票よりは民意として伝わります。しかし、どこも党名に民主を入れるのは、なんとかならぬか、まあ、北朝鮮がDemocraticを使っているようなものでしょ。日本にとってすごく大切な選挙なのに人材難、極まれり。
秋篠宮の長女眞子さまが結婚しました。誤った情報が流れることによる苦痛も表明されました。16年前、雅子さまのときもストレスでの適応障害でしたか、人格否定発言でしたね。数少ない皇室の人への人権侵害が明らかになりつつあります。眞子さまはアメリカで働くようですが、日本では働くことのハードルはすごい高かったでしょう。生まれながらにしてのこの特別な待遇は、今やプラスよりマイナスに、羨ましがられるより同情されるようになりつつあります。当の本人たちも、伝統に縛られてまで周りが望む人生を歩みたいとは思わなくなってきているのです。愛子さまも悠仁さまも、男系女系とかで古い頭の人たちが揉めている間に、お二人とも辞退となったら、どうなるのでしょう。そのくらい考えよ、です。
差別や運命に抗う「カムイ伝」で知られる漫画家の白土三平さんが亡くなりました。誤嚥性肺炎でした。カムイは身分制度での最下層で、眞子様とは真逆ですが、運命にあらがうところでは似てるようです。小室圭さんが、逆境を克服していくカムイなのかもしれません。
この漫画は、学生運動にも影響を与えました。団塊の世代は、鬼畜米英を謳って戦ったのちアメリカ様、マッカーサー様となった大人の子供たちです。そういう上の世代に反抗したのに学生運動で挫折すると、大企業に入り権力の下僕となり、反骨精神を失っていったのです。その下の世代の私たちも同罪ですが、こうした重要なことを深く考えず動かせず、借金と共に問題をどんどん後に残してきたのです。そうならざるを得なかった理由は、こないだのブログに書いたのですが…、言い訳です。ここまでは、私の極論であって、そうでない立派な方もいらっしゃいます。私は、白土作品は「サスケ」で親しみました。忍術の科学的な解説もあり、今の「鬼滅の刃」にまでつながる優れた漫画家でした。
さて、フランスでは、あと半年で大統領選挙です。極右のルペンがマクロンに負けて穏やかになったためか、さらに極右の政治記者でテレビのコメンテーター出身のエリック・ゼムール氏の過激な主張が、若い人たちの支持を集めています。
フランスは、イスラム民族に取って変わられようとしていると、移民が家族を寄び集めるのを禁じたり、子供にフランス風の名前をつけることなどを主張しています。まだ候補として公認されていませんが。リーダーがいなくなっても、次のリーダーはすぐ出てくる例です。
移民の制限については、マクロン大統領も、北アフリカへのビザ発給を半分にし、不法移民の強制送還を強化するとしています。
フランスは、移民してきた人たちが、多様にその文化を作り上げてきたわけです。私が愛するシャンソンも、アフリカや中東から入ってきた歌手たちが、ムーブメントを起こしました。
1つのテーマだけで、はっきりと明瞭に語ることで支持を集め、権力を握るのは、安易な手段ですが、強力であり、それゆえ、その後、偏った方向に一気に流れる傾向があります。もちろん、フランスには、多文化の国として共に生きることをよしとしている人たちがたくさんいます。ここでも、自国ファーストとグローバリズムの対立が見られるわけです。
と考えてみると、眞子さまを、女性であることで皇室から離脱すること、そうした皇室の制度をおかしいと思わない日本人は、普通の感覚でないと思われるかもしれません。皇室は、時代とともに変わってきたのですから変わろうとしています。あらゆる変化を嫌うのは、既得権益にあぐらをかく長老ですから、政権交代でなく世代交代しなくてはならないのです。