〇エネルギーから情報へ
コミュニケーション手段の発達で、移動手段が取って替わられていきました。
たとえば、Zoomの使用により、リモートワークが普及し、通勤や会合が少なくなったようなことです。ある意味で、テレポーテーションで、バーチャルリアリティー化です。
視覚、聴覚の機能の拡大といえます。追って、触覚、嗅覚、味覚の機能の拡大も実現されていくでしょう。
〇音楽市場での寡占化
ローリングストーンズ誌の2020年音楽配信調査では、上位1%のアーティストの曲が再生回数の9割を占めました。CDでは上位1%が稼ぐ売り上げが、全体の5割程度でした。
有名でないアーティストが稼げなくなったというデータです。また、かつてのヒット曲や亡くなったアーティストの作品とも競争を強いられるのです。
〇音楽と未来予測
ジャック・アタリは、
人間の活動の中で進化が最も早いのは、作曲や演奏などの音楽活動だ
と述べました。
音楽や音楽家の社会的地位の変化を予測すれば、社会をみる目も養われます。
そして人々は芸術活動に熱心になるのです。
〇アメリカの大学での音楽
アメリカの大学では、音楽を含め、芸術活動がクラブなどでなく、単位として認定されます。音楽学科や音楽学校も併設されて、一般教養として音楽を学べます。
ハーバード大学は1636年に創立しましたが、音楽学科は1856年に設けられました。
元よりキャンパス内に教会があり、聖歌隊の合唱などもありました。それは、室内楽からオーケストラに発展していくのです。つまり教会音楽があったのです。
〇リベラル・アーツ
リベラル・アーツとは、ラテン語でアルテス・リベラーレスです。
自由人のための自由技芸と訳されます。
これは、肉体労働から解放され、知性を磨いて精神を高めることに用いられました。
支配者層である自由人が考えた、人間のあるべき理想の姿だったのです。
〇古代中世の西洋の音楽と学問
古代ギリシア時代は、詩の朗読と演劇に音楽が伴いました。
数学者 ピュタゴラス 音律、数比論 天空の音楽
弁論術 クインティリアヌス
身体の動きとリュトモスとメロス
リトミック教育
ポエティウス音楽教程
こうしてみると、音楽は特別なものでなく、哲学でもあり、教育の主要な科目であることが伺えます。
また、未来の社会を見るためのツールとも思えます。