fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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日本の停滞(5) 労働の流動化 「オールドルーキー」終了 

利権の祭典、オリンピック関連で、KADOKAWAや大広にメスが入りました。森前大会委員長は、200万円疑惑で終わるのでしょうか。

 

◯ドラマ「オールドルーキー」最終回9/4

 高柳は、会社創立の理念とビジネス的な判断で、ビジネスを優先するようになった社長ですが、その経緯が不明のまま、塔子と聡太の恋の行方も匂わせ終わりなど、未消化感が残りますが、どうでもよいことで、。

新町が、最初になりたかったのは、セカンドライフとしての安定した就職でもあったのに、社長の一言でクビなら、正社員にしてもらったとき、なぜあんなに喜んだのかとなります。仕事の権限や報酬のこともあるのでしょうが。でも奥さんが稼ぎ出してきたわけですし。

海外移籍案件を新町が失敗して高柳が代行したとか展開をはっきりさせ、その上で、次期社長後継者として新町を迎えるとか、別会社をつくらせてあげるとか、なら、まだしも、

一番の見せ場で「業界から去るか、会社に戻るか」の選択を迫り、新町が戻る、で、エンドとは。、、正直、ズコッときました。まるで、学校のサークルやん、と。

社長が心から自分の過ちを悔い、新町たちを自社に戻したいなら、こんな意地を張った安っぽいせりふ、言わないでしょう。

「すべてのアスリートにリスペクトを」この社長、この海外移籍契約を取りたかっただけで、また、そのうち新町たちをクビにするだろな、という感じ。

感動した人は、綾野剛さん、横浜流星さん、反町隆史さんなどが出て、その演技力が伝わったというなら、それでよいとは思うのです。

 

◯労働の流動化

正社員にした社員を社長が一言でクビにすることは、日本ではできません。

そういうことができれば、日本の労働市場の流動化、つまり、人材、雇用の流動化が進むのに、日本人の心情には合わないのでしょう。

正社員の雇用をガチガチに守ることは、日本の高度成長期には素晴らしいことでした。廃業も少なく、リストラも失業も少ない。で、そのうち、大して働かなくても高給をもらえる人も出てきたのです。サラリーマン、気楽な稼業、正社員、万歳です。

 

それでは、高齢化も伴い、生産性向上も低くなります。再就職のチャンスを拡大できずに、転職によるキャリアアップを妨げます。また、スタートアップも少なくなるわけです。グローバル化やイノーベーションに対応できないのです。

新卒採用での正社員の終身雇用モデルが生き続けて、転職での個人の能力を活かし報酬に恵まれていく道を閉ざしているのです。ヘッドハンティングされるような人や業界を除いて、ですが。

(スポーツマネジメントにおいてスカウトされるアスリートは、実力社会のエリートであり、そこから転職した新町こそが新しいモデルとなるのかと私はみていたのです。その点は、著名なアナウンサーから新町と結婚して主婦となり、料理のレシピ本を出す妻果奈子もエリートです)

新卒採用後も転職するのがあたりまえの時代になって久しいのに、正規雇用とか非正規雇用と争っていても仕方がないのです。

転職の自由、辞める自由は、好条件の転職先があってこそです。

ならば、そこには、解雇の自由もあるのが当然でしょう。合理化しないと企業も危機となる、となると、リストラや金銭での解雇が認められるのです。私は、そこがおかしなことと思っていました。危機という基準などないからです。

 

自由があればリスクはつきものですが、日本人は不自由な社畜を選び続けてきたのです。アメリカに守られた日本で、会社に守られた正社員は、知らずと茹で上がっていきます。

自由主義でも民主主義主義でもないのにアメリカに合わせようとするから矛盾だらけになる、それも知りながら、曖昧に誤魔化しているのです。でも、それもまた一つの選択です。

 

なんか、「働き方改革」の先鋒を担いだみたいな話になっちまったな!

どちらにしても、自らが高度人材になる努力を続けることですね。