fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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新しい働き方と学習法 「正直不動産」と詐欺

◯報酬と褒め方

子どもを褒めるときは、正解したことを褒めるよりも、学ぶ態度を褒めてあげた方がよいといわれます。

正解したら報酬を与えることにすると、逆効果になることも知られています。報酬が目的になると、手っ取り早い方法で結果を出そうとしてしまうからです。それは、物質的な報酬の限界といえます。しかし、世の中は、そのようなことで発展してきたのです。

 

◯ビジネスにおける報酬

ビジネスでも、新規の企業や成り上がろうとする事業ほど、即結果につながるように成果報酬制をとります。フルコミッションや完全歩合制、当日払などです。

ビジネスである以上、成果に報酬がリンクするのは、わかりやすいです。即戦力としての中途採用ヘッドハンティングなどは、実力と報酬が相関します。

報酬のために仕事をする、それは、あたりまえのように考えられてきました。

正規雇用個人事業主、事業主、働き方としてはフリーランスと、正規雇用以外の形態を考えてみると、ほとんど、そういうものでしょう。

 

日本で、サラリーマンというのが、一般化するまでは、仕事は、働いた分、報酬になるものだったのです。職人も商人も、休日や病欠では、収入ゼロです。

それを、日本では、新卒採用、終身雇用、年功序列、ベースアップにボーナスというので、雇用した人の生涯を囲い込んでいきました。有給から手厚い福利厚生、厚生年金と、成果報酬でなく、生涯に右肩上がりになるように設定されたのです。会社がファミリーになったのです。

その雇用形態は、戦後の急激な人口増加、工業化、都市集中、高度経済成長にフィットしたため、日本企業の強みとしての特殊な労働形態でした。

 

それをずっと引きずってきたので、重荷になっているのです。

レイオフできないといっても、会社が潰れそうになれば容赦なく切られます。

産業構造も変わり、農業、工業からサービス業、ソフト中心になりました。その分、柔軟な対応能力が求められます。そうした開発力ができるような人材は、教育法も採用法も違ってきます。

実力で転職していけるのは、成果のわかりやすい営業や企画の職が多いです。ソフト開発、プログラマー、プランナー、エージェンシーなど、広告代理店やプロダクション、不動産業も含まれるでしょう。中途採用の多い業種です。

 

◯「正直不動産」と借金投資詐欺

ということで、連続TVドラマ「正直不動産」♯では、そのあたりがよく描かれています。営業マンは、売上に応じてコミッションが入るのですね。ブローカーも登場します。

このドラマでは、正直で信義に基づき、顧客の信頼を勝ち得る働き方が、テーマです。そこには、本来あるべき働き方、これからの働き方が示されていると思います。

主役が山Pに、小田和正さんのテーマ曲です。私はビックコミックスで読んでいました。

 

詐欺も、マンションや不動産を絡めると、大金になります。先日、「クローズアップ現代で報じられていたのは、フラット35という住宅ローンを、賃貸物件経営に不正利用するというものです。これは、借金投資です。婚活詐欺にもよくあるそうです。騙されたからといっても、銀行も自己責任として庇ってくれません。詐欺の共犯どころか主犯扱いとなるのです。

この漫画の原作者の夏原武さんがコメンテーターでした。

日本人は、契約書など読まず、人を信じて、騙されやすいので、要注意です。若い人も気をつけてください。

 

さて、コロナ給付金詐欺が、決済代行会社3社から返金されたということで、この真相、わかるのでしょうか。彼の「罪は償う」といって、横領した意図はよくわからないです。

どうであれ、人生、諦めないでください。正直に生きていったら、必ずよいことがあります。

 

◯知識を使う練習

これからの社会に対応するのには、実践的な訓練を増やしていきましょう。

まず、多くの知識を覚えるのではなく、少ない情報を使う練習をすることです。

それによって自分が使える知識に発展させていくことができます。知恵となります。

そのプロセスで、誤ったスキーマの修正してヴァージョンアップしていくのです。

 

◯プロジェクト学習

他の人とのコラボレーションによって、プロジェクトをまとめるような練習も必要です。学校などでの課外活動、イベント、クラブ活動などは、その絶好の機会です。地域コミュニティなども利用しましょう。オンラインも活用するとよいでしょう。

ただし、そこで考えること、それをおろそかにしてはなりません。

 

 

♯『正直不動産』は、夏原武(原案),水野光博(脚本)、大谷アキラ(作画)による日本の漫画。『ビッグコミック』(小学館)にて2017年12号から連載中。2021年4月時点で累計発行部数は120万部を突破している。2022年4月から、山下智久の主演によりNHKでテレビドラマ化。(Wikipedia)