fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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インフレと空気 誤送金問題

◯誤送金の問題

山口阿武町の4630万円誤振込事件、村に移住してきた男性、34回の振替でオンラインカジノに。オレオレ詐欺をあれだけPRしていて、こういう不正を途中で止められないのは、間抜けにも程があります。

渡辺裕之さんに上島竜兵さんと縊死が続き、この流れ、よくないところだったので、この変な事件、とりあげます。

逮捕理由は、電子計算機使用詐欺容疑です。FD(フロッピーディスク)が役所、銀行などで常用されていることに改めて、驚き、いや、嘆くしかないでしょう。フロッピーの脆弱性も知られているのに。もっと見えないミスが起きているに違いありません。

これを機に即刻、使用禁止くらいしないと、デジタル庁などつくっても意味ないでしょう。コロナ対策特別給付金だったというのも、いわくつき。

各戸に支払いが済んだ後、これだけの大金がプリントした紙でのやりとりとは、担当の新人職人には同情するしかないでしょう。

大金の誤入金で一人の若者の人生も狂ったのです。ギャンブルに使うくらいなら、義賊として寄付でもすればよかったのに、と思いますが。24歳では、同情もできません。振り込まれるまえの、665円の通帳が痛々しい。

 

インフレ率2パーセント

国家が財政支出を拡大し、公共事業などで完全雇用を生み出すべきだという、ケインズの理論は、20世紀半ばから、医療福祉などの歳出で国家財政が赤字を増大させ、効力を失いました。

金融政策で物価が上昇すると、相対的に賃金は低下するので、人をたくさん雇うことができます。すると、需要が高まり、企業も値上げしやすくなります。(ニューケインジアン理論)

ただし、日本では、簡単にレイオフもできないし失業率が低いので、インフレ率が景気に連動しにくいのです。

 

なのに、ずっと「異次元の金融緩和」とやらで、インフレを起こそうとしてきました。株式や不動産の資産価値が上昇するので、富裕層はますますリッチになります。しかし、賃金は停滞したままですから、庶民は、物価高で、ますます困窮するわけです。しかも光熱費や食料などの値上げでは避けられません。

 

加えて、円安が進んだことで、さらに物価上昇し、国民経済は、逼迫されるのです。

円安で恩恵を受けるのは、今回、3兆円近くの利益を出したトヨタなど大企業なので、中小企業は苦しくなる一方なのです。

 

 

◯無策ジャパン

「前年比で2%の物価上昇」と黒田日銀総裁は言い続けて、就任からもうすぐ9年です。

インフレターゲットが、何ら政府の政策とは関係なく、コロナ禍とウクライナ危機によって、実現される可能性が出てきたというとこですね。

 

なにもしないのが、たまたまよいほうに転がって、ひどいことにはならない、

それが、21世紀になっても、感染症をまったく運の力だけで凌いできた日本であり、天災人災をよけてきた東京の実態です。

政策も対策も全てにおいて無能力、リスク管理もできず、成り行きとその場しのぎの処置、プロセスごとに終わるまで徹底した検証やリスクマネジメントをするどころか、コロナ禍対策では、書面も残さないようにして担当責任もあいまいに問題そのものをもみ消すようになりました。組織としての保身だけがますます強固にはかられていくのです。こうなると民主主義の否定どころかブラックな犯罪組織と同じです。さらに他の国々に遅れをとってしまいます。たぶん、この国では御用学者は、匿名条件でないと、委員を引き受けないのでしょうね。

 

こうした感染症の対応が、いつも、結果オーライ、運も実力、などとなるわけがありません。自粛要請で切り抜けたようなことが、いつでも通用するはずがないのです。自粛は要請したら、自粛でないし、時短営業も同じですね。

この日本人の同調圧力と組織内隠蔽体質の徹底ぶり、方向違いで怖いほどです。

科学も技術もスルーして、空気で動くのは、さすが、不思議な国、日本であります。