fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

表現、創作、スピーチ、雑談のネタの欲しい人、今の自分と社会・世界を結びつけたい人、考えを深めたい人に

社会は計画通りにならない

◯実現しない理想社

なぜ、「皆が働き、その富を均等に分け合い、平等に暮らす」という理想が、実現しないのでしょうか。それどころか、それをめざした多くの社会は、独裁体制の監視社会になり、自由を制限するようになったわけです。一時的に理想が実現できても、すぐに腐敗していくのです。組織というものの宿命なのかもしれません。

それが万人の望む理想ではなく、それぞれに理想は違うからです。働くのは嫌、富の均等配分は嫌、平等は、嫌という人は、いくらでも身近にいます。きっと、それもまた生き延びてきた人間ですから、地球が滅びるまで、我欲から逃れえないのでしょう。

 

全体主義社会主義共産主義は行き詰まる

「計画経済がうまくいかない」と主張していたのは、フリードリヒ・ハイエク#です。

彼は、自主的秩序という概念を唱えました。誰かが意図的に成形して作ったのでなく、人々の行為が折り重なってその結果、自然発生的にできた秩序のことです。市場もそうであると考えたのです。

意図した結果としての、市場ではない、だから、経済を計画してもうまくいかないのです。

もちろん、資本主義や自由な市場経済の国々もうまくいったわけではありません。大きな問題は、不況や失業です。

今の日本がよい例です。任期がもうすぐ切れる黒田日銀総裁#の計画と現実の結果を見たら納得でしょう。

 

◯動かす

意図してものごとを変えようというのに対して、否定的なのが、保守主義です。多くの人は、急激な社会変化を好まないわけです。

大体のものごとは、それほどしっかりと考えられていないままに変わってきたのです。

 

私も政治や社会が理路整然として動くことなどは期待していません。

人々は、理屈で動いていくわけでもありません。どこかに利益や経済的な支えがないとちゃんと回っていかないからです。

 

 

#黒田東彦(1944〜)

リフレーション政策を重視するリフレ派(reflationist)である。

2%インフレの物価目標や景気回復に対して、消費者物価指数(生鮮を除く)は2015年は0.5%、2016年は-0.3%、2017年は0.5%、2018年は0.9%。1世帯当たりの実質消費支出も2015年は-2.3%、2016年は-1.7%、2017年は-0.3%、2018年は0.3%。(Wikipedia)

 

#フリードリヒ・ハイエク(1899〜1992)

彼の自由主義とは反合理主義であり、人間の理性には限界があり、慣行・慣習・マナーといったルールに従うべきであり、ルールに従わなければ、人間は不完全な理性しか持たないので、制度を設計したりすることはできないとする。つまり、理性を使い、国家や社会という複雑なものを合理的に設計できるというマルクス主義全体主義は誤謬であるとし、彼らは自分たちの理論に従い世の中を設計し、その理論から外れたものについては弾圧する。ハイエクにとっての全体主義は合理主義で、反合理主義こそが自由主義であるとされる。(Wikipedia)