fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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つながりすぎることと対立  遺伝子と文化

◯つながりと対立

一般の人がユーチューバなどで成功してセレブ生活をしているのをみると、SNSでのやりとりで親近感を抱き、いつかは自分もそうなれると、一発逆転を望む人もいるようです。

今、自分と同じような苦しい境遇にある人たちと歩むのではなく、それを弱者として見下し、SNSで叩いたりするようになる人もいます。

そうして、現実よりも潜在的に社会的対立や亀裂が大きくなっていくとしたら、どうなるでしょう。

過剰なつながりが、過剰な対立をもたらすという例です。

同じようなアプリを使って、同じようなサイトをみていると、似た生活をしている気になり、知らず影響を受け、似た価値観、世界観になってしまうのでしょう。

メタのバーチャルワールドは、心地よさと表面上の価値観、世界観で浅く広くつながるだけに、心地よくないもの、自分に合わないものをスルーしますが、それがリアルになったときは、受け入れがたく、排除、差別につながるように感じてなりません。

 

◯同質化に流されないこと

インターネットは、英語の世界と言われてました。英語の使える人が有利なのは言うまでもありません。でも、皆が英語しか使わなくなったら、どうなるのでしょう。便利なようで、多言語での豊かさは失われます。言語での同一化の喩えです。

同じようにつながりすぎることには、警戒する必要があります。

国家主義は、孤立主義がよいわけではありません。

自分と異なる人への関心、好奇心がなくなってくると、差別やヘイトスピーチになりかねません。それぞれの違いに興味、関心を持ち、それを幸福だと思えるようになることです。

日頃から、異質な人からの影響を受けるようにしましょう。

 

◯延長された表現型

利己的な遺伝子」のリチャード・ドーキンスは、1982年、延長された表現型という概念を提唱しました。表現型とは、遺伝子に規定されて生物の体や心に発現する形質を指します。これが体の外まで延長されるということです。

生物の進化は、技術や文化によっても変わっていきます。

遺伝子-文化共進化説、二重相続理論、二重継承理論などといわれる近年の進化学です。

 

これを持ち出したのは、その相互作用をグローバル化する世界のリアルとメタ世界のバーチャルで捉え直してみたいと思ったからです。

いや、もしかして、このリアルな世界もバーチャルワールドから見るとローカルになるのかと思いつつ、、。地球と宇宙のように。

 

<遺伝子-文化共進化とは、人間を生物学的な進化と文化的な進化の間の相互作用の産物として捉えていく見方。「文化的な特性が生物学的な特性に優先する」といった見方と対比され1970年代から1980年代にかけて提唱された。

二重相続理論では文化の伝播や発展は、遺伝的な特性によって影響・束縛を受けているとし、また文化の状態が淘汰圧として遺伝的な特性に影響を及ぼしていると考える。そしてこの両方の相互作用の結果として、人類を捉えていく。すなわち遺伝的な階層とミームのような高次の階層との間で織り成される、一種の共進化を仮定する。これは学際的な分野であり、進化生物学、心理学、文化人類学といった領域と関わる。Wikipedia >