◯AI兵器とサイバー攻撃
あちこちで行われているプロパガンダに、表に見えていないサイバー攻防戦。加えて、電力、金融、通信、交通などの重要インフラに対する破壊的攻撃が行われています。軍事行動でなく破壊工作とみなされることが多いからです。
2010年夏、スタックスネット事件では、マルウェアが、イラン国内の核の遠心分離器を機能停止に追い込みました。
日本政府が定めている13分野のインフラは、情報通信、金融、航空、鉄道、電力、ガス、政府行政サービス、医療、水道、物流、化学、クレジット、石油です。しかし、日本各地にある原発は、最大の弱点です。
ウクライナ侵攻でも、天然ガスや原子力発電所などが、大いに関わっています。
同じく、今回の危機も、ドローンが発端ということは、先に述べました。
2020年のアルメニアとアゼルバイジャンの紛争で、イスラエル製のドローンは、2、 30機で車両400両を全滅しました。塹壕に隠れても逃げられません。スマホのGPSの電波が拾われたそうです。
ドローン兵器は、20世紀の戦争での飛行機の登場に似ているかもしれません。革新的なことです。
◯情報のインストール
AIにないのは、感覚、意識、体験です。モノを見たり音を聴いたり感じたりすることは、コンピュータにはできません。それは、アハ!体験の茂木健一郎さんが、クオリアといっているものです。
2017年8月、アメリカの企業としては初めて、スリースクエアマーケット社がスウェーデンのバイオハック社と提携し、希望する社員は、個人情報を登録したマイクロチップを肌下に埋め込みました。
スウェーデンでは、2017年6月から国有鉄道が、それで乗車できるチケットシステムを導入しています。
今後は、つくった情報を脳にインストールしたり、さらに脳から情報を取り、その情報を他人にインストールしたりするようになっていくのでしょうか。
シュワちゃんの方の「トータル・リコール」は、1966年の原作を1990年映画化したものでした。人類は、まだ火星に住んでいないので、かなり遅れているのかもしれません。でも、第三次世界大戦か環境悪化で、地球に住めなくなったら、、。
◯記録DBと人間の権利
今までは、少なくとも人間が記録して、それを読む人に情報としてやり取りされてきました。それも、AIによる自動化が進んでいくでしょう。AIが、文学さえ創作する時代に入りつつあります。
AIは因果律で物事を考えません。そこは、ブラックボックスです。それはビックデータによる作業の効率化です。人間のような迷い、ためらい、葛藤、良心、信仰などはありません。
でも、問題の決着を曖昧にして時間に解決してもらうようなことがなくなると、却って問題が大きくなるのではないでしょうか。
早急に解決するのが、本当によいのかどうかは、とても難しい問題です。
忘れられる権利という問題とも、似ていると思うのです。