そのなかで、まったく心の入らない常套句というのが出てきます。
「お仕事がんばってください」
「応援よろしくお願いします」
です。よく使っていますよね。
私もよく言われています。でも、この歳になると、慣れっこで、
「また、今度飲みにいきましょう」などの
あいさつ言葉と同じと思っているので、気になりません。
あえてアドバイスするなら、言葉より、表情、身振り、声の調子に
注意しましょうと言うことでしょうか。
一方、身に沁みた言葉は、
「思い出と戦っても勝てない」
そして、引用されている盛岡生まれの明治の俳人、
下山逸蒼(しもやま いっそう)のことば2つ、
「完全な肉体の所有者でも、死んで埋められてしまえば一切平等、唯ホンノ一寸の間、悠久な宇宙に対比しての不自由や苦痛に過ぎぬ」
「もしこの大患が来なかったら、生命を掴むこともできず、真の生活に入ることも出来ずに、落ちていったのではないか」
病や死に対面したとき、人は、どう対処するのでしょう。
老は、それを少しずつ、自覚させていくプロセスなのでしょうか。
過去を振り返るのも未来のためです。
自分の人生では、
今日がこれまでで、もっとも年老いており、
今日がこれからで、もっとも若いのです。
もちろん、後者で考えましょう。