fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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「終わった人」で、終わらない 今日が若い

内館牧子氏の「終わった人」は、映画化は2018年。

そのなかで、まったく心の入らない常套句というのが出てきます。

「お仕事がんばってください」

「応援よろしくお願いします」

です。よく使っていますよね。

私もよく言われています。でも、この歳になると、慣れっこで、

「また、今度飲みにいきましょう」などの

あいさつ言葉と同じと思っているので、気になりません。

あえてアドバイスするなら、言葉より、表情、身振り、声の調子に

注意しましょうと言うことでしょうか。

 

一方、身に沁みた言葉は、

「思い出と戦っても勝てない」

そして、引用されている盛岡生まれの明治の俳人

下山逸蒼(しもやま いっそう)のことば2つ、

「完全な肉体の所有者でも、死んで埋められてしまえば一切平等、唯ホンノ一寸の間、悠久な宇宙に対比しての不自由や苦痛に過ぎぬ」

「もしこの大患が来なかったら、生命を掴むこともできず、真の生活に入ることも出来ずに、落ちていったのではないか」

 

病や死に対面したとき、人は、どう対処するのでしょう。

老は、それを少しずつ、自覚させていくプロセスなのでしょうか。

 

過去を振り返るのも未来のためです。

自分の人生では、

今日がこれまでで、もっとも年老いており、

今日がこれからで、もっとも若いのです。

もちろん、後者で考えましょう。