本日、WBC準々決勝のイタリア戦(東京ドーム)先発は、大谷翔平選手ですね。
◯ペーパーミルパフォーマンス
WBCで日本の選手が行っている「ペッパーミル」パフォーマンスは、ラーズ・ヌートバーが所属しているMLBのセントルイス・カージナルスの選手が行っていたもの。彼を歓迎する意味を込めて行われたのですが、どの選手が出塁した際にも行われ、スタンドにまで波及。大谷翔平選手の映像も多く、ペッパーミルの販売数まで伸びているらしいです。
カージナルスが苦戦していた夏場に控え捕手キズナーが「We are grinding.(こつこつ粘り抜こう)」と話したことで、好プレーにベンチや塁上でコショウをひく動きのパフォーマンスができたそう。
粘り強く身を粉にして戦おう
コショウのようにスパイスになろう
コショウをかけるように成功を広げよう
「grind」という単語には、身を粉にする、こつこつ粘り強くという意味の他に、挽く、粉にする、があります。
絶好調のヌートバー、大谷選手ほか主砲たち日本の選手と、まだ不調の村上選手との違いはどこにあるのでしょう。イチロー選手でさえ不振に苦しんだことがあるので、国際試合での経験の不足だけではないのでしょう。最後まで見ないとわかりませんが、大谷選手のあとの四番というのは、プレッシャーでしょうね。しかも、後ろはスラッガー揃い。
どれだけ一流の選手でも、何かしら調子の波を外すと、最悪の事態に陥ると言う意味では、よい学びになりそうです。頑張って欲しいものです。
◯ストラディバリウス、人間離れの力
アメリカのバイオリニストのジョシュア・ベルは、初めてストラディヴァリウスの手にしたとき、「楽器が勝手に弾いてくれる」と言ったそうです。多くの演奏家も、似たようなことを言っています。
音楽のフレージングなどの表情付けまでを楽器が導いてくれる、音色だけでなく、フレージングや曲想も違ってくると言います。同じストラディバリウスでも、それぞれに違うそうです。
オペラ歌手も、すべては神の力、自分の力ではないようなことを言います。オートマチックに人間以上の力が働くのです。人は媒介に化するのです。
大谷選手の投げるボール、打ったボールに、それを感じる人も多いでしょう。
◯身体性と声
楽器と演奏者との関係性は、間身体性としてあります。
物理的なものが、生気を帯びて、生体のように楽器は、化するのでしょう。
楽器そのものは振動して、演奏する身体にも伝わるのです。いろんな楽器は、演奏家の身体との接触をもとに改良されてきました。演奏者と楽器が一体ならないと、よい演奏にならないのです。
その上で、ときに奇跡的なことが起きるのでしょう。
声帯は、喉として体内にあり、そうした距離は、最初からありません。
喉は、声という自分の身体活動の発するところです。私たちは、直接、声帯には触れられません。楽器のように触れながら、演奏することはできないのです。
でも、ときに、ことばや歌が、神のように、まわりの人に、いや、時空を超えて、人々の心に伝わります。自分さえ余計なこと、その邪魔をしなければ、、、。