fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

表現、創作、スピーチ、雑談のネタの欲しい人、今の自分と社会・世界を結びつけたい人、考えを深めたい人に

国の将来を支える研究力の衰退 

◯時の運と実力

全国高校野球選手権・準々決勝での次の2試合、名勝負でしたね。

近江7-6高松商 、下関国際5-4大阪桐蔭(18日、甲子園球場

大阪桐蔭トリプルプレーされるなんて、、いろんな運と実力が交差しているんですね。

 

野球でおもしろいのは、8対7と聞いたことがあります。

いわゆる「ルーズベルトゲーム」、第32代アメリカの大統領フランクリン・ルーズベルトが、ニューヨーク・タイムズの記者に宛てた手紙に

「一番おもしろい野球のスコアは、8対7だ」といったとか。

私は、先に弱い方がリードして、強い方が、毎回、追いつくシーソゲームが好きですね。

ワンプレイで流れが変わる、すごいものです。

何ごとも、とっさの機転やひらめきが、勝負を決めるように見えることがあります。

しかし、その裏には地道な努力、練習や研究が積み重ねられていて、

ある日のあるとき、一瞬の何かで、結果が大きく違って出る、

ときに無情ですが、

それでも、いつもコツコツと積み重ねることです。

 

 

◯日本での研究の衰退

文部科学省の科学技術・学術政策研究所(NISTEP)8/9公表。

世界主要国の科学技術に関する研究活動を分析した「科学技術指標2022」

(2018〜20年の3年間に、科学誌に掲載された自然科学の論文数の分析)

 

日本の論文数は67,688本(1年平均)で5位。

日本のシェアは低下。10年前の8・9%に対して、3・9%。

注目度の高い論文を示す「Top10%補正論文数」では、

トップの中国は46,352本(1年平均)で、2位の米国は36,680本。

両国で世界全体の約48%を占めた。
日本は3,780本で、12位。シェアは2・2%。

「Top1%補正論文数」では、

日本がシェア率1・9%の10位、中国はシェア率27・2%で米国を抜き、初めて首位に。

 

研究開発費では、日本は17・6兆円で、米国、中国に次いで3位。

労働力人口1万人当たりの研究者数は、日本は2000年代前半では主要国の中で最も多かったが、最新のでは、韓国、フランス、ドイツに次ぐ4位の98・8人。

博士課程の入学者は2003年度をピークに減少、

博士号取得者でも、日本は1・5万人。米国の9・2万人、中国の6・6万人。

 

日本は、教育で生き残ってきた国です。

今後、環境や観光で生き残るという3Kのなかでも、教育こそが、最大の強みになるべきなのですが、、。

中国や韓国の加熱する教育熱の高さは、高度成長期の日本を彷彿させます。

アメリカも中国に抜かれています。中国の時代が来るということです。

 

◯日本の基礎教育体制

授業に、起業家精神や金融を加え、英語を、ITを、と、

まるで定員割れに悩み、人気取りに安易な学科や講座名をつくる専門学校のようで、

思いやられます。

相変わらず、アメリカ、大企業や政府のお友達企業に都合のよい方にしか向いていない、

文科省のやることかとみていたら、経産省や財界が絡んでいる、のですね。