東国原氏が宮崎知事選出馬。
ベビーカーへの電車やバスでのクレーム問題が、NHK朝のニュースでも報じられる。
こういうことにもいろんな意見がありましたが、今は、弱者への、それがためのクレームは減り、あるいは批判されるようになり、この5年でも、状況は、だいぶ変わってきたわけです。
基本的な考えは、赤ん坊は、社会の宝ということ。そのうえで、ケースバイケース。
たとえば、とても元気な年寄りに、体調の悪い若者が席を譲る必要はありません、、、
当事者しかわからないことを、まわりにいた場合に、判断して行動するのは、なかなか難しいものです。
◯学校での評価と盲点
学校では、勉強ができ、体育ができたりすると、自分のできないことには、なかなか気づかないものです。
社会での適応力からみると、偏りがあるのに、学校生活のなかで問題なく過ごしてしまうと、それが試される場に出て、困ったことになるわけです。
中学や高校で、頭も顔もよく、スポーツもでき、生徒会長などもやっていて内申書がトップクラスの生徒だったのに、卒業後、女性からは見向きもされないなどというケースも似ているのかもしれません。男子校にいたら、その欠点には、気づきにくいでしょう。進学校だったら、そのまま順調のつもりで、その先の人生に入ってしまうでしょう。そして、いつか気づく、いや、この時代なら気づかないかもしれません。
どこでも活躍でき、評価されていると、そこが狭い世界であることに、なかなか気づかないのです。
まして、これが、親の金やコネクションなどでレールが引かれていたらどうでしょう。本人はさらに「王様は裸」状態になったままでしょう。
学校から社会人なら、まだよいでしょう。若いし、先も長いからです。
でも、会社生活からの定年であれば、気づけないどころか、気づきたくないし、気づいても直せない、いや、直す気にならない人もいるでしょう。
それでは、そこまでの人生を否定されたほどショックを受けることもあるでしょう。そこまで、順調で波乱のなかった人ほど、大変だと思うのです。
◯経験のショートカット
経験を積むことで、人間は学んでいきます。学んだことを身体のほうに入れて、頭を使わなくても動きが取れるようにします。ショートカットしていくのです。
それはとても合理的かつ効率的なシステムです。
そのために学んだことや習ったことを、だんだんと苦もなく無意識に実践できるようになるからです。エネルギーを次のことにまわせます。
よく例えられるのは、通学や通勤で、ほとんど何の意識もなく他のことを考えていても気づいたら目的地についているのです。
◯経験の固定観念化
このショートカットは、同じ状況下においては、効力を発揮します。だからこそスポーツや勉強に有利なのですが、状況が異なると大きな欠点になります。
例えば、年配の人が大雨の時に田んぼなどを見に行って、川の濁流に飲まれ命を落とすなどは、その顕著な例でしょう。
ここまでは大丈夫というギリギリのところまで、これまでの経験で行ったために、これまでにないことが起きると、そうでない人よりも危険な目に会うのです。何度もの経験が油断させ、失敗を招くのです。
◯柔軟に切り替える
とはいえ、状況判断で、これまでの体験を元に新しい状況に応じて、うまく組み替えることができたら、体験のない人よりも有利な判断を下すこともできます。
そのためには、絶えず新しい情報と新しい状況をつかみ、現場を実際に見ることが大切なのです。
経験としては、同じことをただ繰り返すのでなく、深めること、ショートカットばかりしないということです。
また、ショートカットできない初めての体験とか、異質な経験を重ねることが望まれます。