◯イーロンマスクのTwitter買収頓挫
「ネット空間の極端な一元化や民営化が進むと、従来のメディアにアクセスできない人ほど深刻な被害を受けます」
と、デジタル権利擁護団体「ファイト・フォー・ザ・フューチャー」のエバン・グリア氏。
「人権活動家や中小企業の経営者、独立系ミュージシャン、社会から取り残されたコミュニティに属する人々にとって、プラットフォームを奪われること、あるいは事前通告なしにアルゴリズムが変わることは、意見を発信し、生活し、生き延びる能力に大きな影響を与える可能性があります」
アウトローが生き残れるのか、という点で、デジタルネットワーク社会に、関心を抱かざるをえません。仕事や生活において、かなり不利な立場になるのは、明らかになってきたからです。
◯画像認識とブロックチェーン
スマホやSNSでのテキストは、何でも簡単に操作できますから、
最初は、操作しにくい動画、映像の方が、正直なところ、真実が出ていたのです。証拠写真に変わる証拠映像です。
しかし、それが加工され、どこまでが正しいものかというのが、わからなくなってきています。加工技術の発達が巧妙なフェイクとなり、信用できなくしてしまったわけです。
そこで、デジタルのオリジナル認証が全てに使われるでしょう。ブロックチェーンですね。
となると、それをコントロールする人が、最大の権力をふるえることになるわけです。
◯テレビ電話からzoomの間で起きたこと
かなり前に技術的には実現していたテレビ電話をなぜ私たちが使わないできたかといえば、それは、技術よりも、感情と効率のためです。
仕事は、文字という記号のやりとりの中で行われ、個人の気持ちや感情などでいちいち挟まないのが望まれるようになりました。
テレビ電話では、顔の表情というアナログなものが画面に出て、感情が中途半端に伝わるので、避けたかったのです。それを汲み取っていては混乱を招きかねないからです。化粧や服装、髪を整えるのも、面倒です。
コロナ禍の非常事態は、そんなことを吹き飛ばしました。
最初の頃は、私もZOOMで不機嫌な顔が並んでいるのを不気味なことに思いました。
でも、私たちは、それを視覚情報としてシャットアウトする術を身につけたのでしょう。
慣れると気にならなくなってきたのです。
顔は見えても、顔色までは伺えないので、何とも不完全なコミュニケーションなのです。
◯メタバースの世界と日本
姿も声も生身の自分から、つくった自分に変化するのです。
そして、また、さらに大切な情報が伝わらないことに鈍感になっていくのでしょう。