なぜ、特定の企業がビックデータを独占し、国家規模の収益を上げることになるのでしょうか。
情報や知識の場合は、農業や工業のように、生産する土地や設備、工場もいらないし、サービス業のように人も店舗もいりません。
市場が拡大しても、追加費用がいらないのです。
ソフトというのは、無限に市場を拡大できます。
最初にスタートした企業が、市場を独占できます。
広告収入で圧倒的な利益となるのです。
そこに通常の市場の競争原理は通用しないのです。
でも、情報や知識は、誰のものでしょう。
それは公共的なものです。
なのに、私たちユーザが関わるデータもまた蓄積され、保存されていきます。
そのデータが、特定の企業に独占されて、ビックデータとして管理されるのです。
そのことには、言うまでもなく、大きなリスクがあるのです。
IT企業のプラットフォームは、公共のインフラストラクチャなのです。
社会資本なのに、私的な企業が独占するのは、本来、あってはならないことです。
これについては、これから多くの問題が生じてくるでしょう。