fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

表現、創作、スピーチ、雑談のネタの欲しい人、今の自分と社会・世界を結びつけたい人、考えを深めたい人に

坊主の声は、最良のヴォイトレ

 日本でもっともうまく、ヴォイトレが行われて、声が育っているというのは、
お寺の坊さんの声です。毎日、信心こめて読経をしているからです。
何よりも、読経のよいのは、自分のタイミングで自分の好きな高さと声量で
入れることです。声明などは、驚くことに集団で行うときでさえ、
この自由が認められています。

 日本の歌で、ほとんどの人がうまくいかないのは、どこでも、その人の
本来の声を全く無視した、タイミング、声量、特に声域(音高)で不自然に
やってばかりいるからです。そのため、小中学校でも、歌う楽しさなど、
得られません。つまり、本人の体、心身が元にあるのでなく、先に形、課題があり、
しかも向こうから入ってきた輸入品のようなものです。それを一度、
自分自身の体で獲得することこそが、ヴォイトレの真の課題なのです。