歌のレッスンでは、英語はもちろん、イタリア語、フランス語、スペイン語なども使うこともあります。すると、そういう人は、いつの間にか、英語だけで歌っている人よりも、英語の発音も音程、リズム感も、よくなっているのです。
単語、イディオム、文法、構文など、知識面でなく、音声面、つまり感覚、身体面でのことです。
いうまでもなく、日本の教育での外国語学習は、知識偏重です。
私は、日本語の発音も方言を含めると、世界中の言語の音をかなり含むことから、英語の発音記号だけでなく、国際音声記号IPAを用いようとしていたことがあります。
英語の発音をどうこういうまえに、世界中の言語のあらゆる発音パターンを知識抜きでよいので体得すれば、対応力がつく、発音がクリアになるということです。
英語学習で表情筋などを鍛えさせる先生もいますが、もっとストレートで根本的でしょう。
フィジカルのまえに感覚、話す前に、聴き取り、出力まえの入力から、です。☆
日本語と英語は、大きな違いがあるようでも、人間の発音調音能力からみたら、同じ人間として発音できるなかでの差に過ぎないのです。
ちなみに私は、大学では、中国語専攻だったため、ドイツ語をハイデルベルク学院、フランス語をアテネフランセで学びましたが、モノになるところまで続きませんでした。
オペラのイタリア語と合わせ、ごちゃ混ぜ状態を体験でき、東欧や南米などをまわったときには、勘が働き、助かりました。
第二、第三外国語で苦しんでいる人は、多言語学習に切り替えてみるのもよいことでしょう。