さて、前回、ここで振った「どうする家康」、第25話「はるかに遠い夢」7/2。
瀬名(有村架純)と松平信康(細田佳央太)が、武田勝頼と通じていることが漏れ、2人を始末しなくてはならなくなった家康(松本潤)。
瀬名は、自らの運命を受け入れます。
「あなたが守るべきは、国でございましょう」
「かつて、父と母に言われました。いつか、わたくしの大切なものを守るために、命を懸ける時が来ると。今がその時なのです。きっと、父と母も、ようやったと褒めてくれるでしょう。すべてを、背負わせてくださいませ」
悪辣な妻と語り継がれても、本当の自分は、あなたの心にいる、と。
家康に木彫りの兎を手渡し、
「兎はずっと強うございます。狼よりもずっとずっと強うございます!と自害します。
そして、それを察した信康も。
瀬名像が、今後、大きく変わるかもしれませんが、歴史的にはやや歪曲が過ぎるかと。
どう考えても戦国時代ではありえない展開が続いているからです。
あの時代、こんな殿に誰がついていくでしょう。兎は、強くはないのです。
というのを、大河ドラマで語るだけ野暮なので、次代に活かせるヒントとして考えていきましょう。
瀬名たちがすべてを背負っていくのに、決断もできない家康、
どうする、どうする、の連続には、うんざりもするし、日本以外の国でこういうストーリーが通用するのかとも思います。
逆にいうと、新しい切り口、アニメや漫画の展開のようですから、新鮮でエンタメ受けするかもしれません。
このドラマを見た政治家や官僚には、自分より公、国のことを考える仕事であることの自覚をし直して欲しいと思うのです。
岸田総理の息子やその母親にも。
責任を口にしても自害せずに済む時代だからこそ、世襲の利益を図ってはならないのです。
それがわからないのですから、国のことを考えられる人に、ポジションを譲ることです。
自分の力を自分でつけて、もっと活かせる分野に挑戦してほしいものです。
取り上げたのは、この二人の自害を、ここのところの自殺や自死の流れで入れたかったからです。
命は大切ですが、それを賭けられる価値のあるものに出会えて、死んでいく人は、幸せだとも思うのです。
それは、時代や社会によって、大きく違います。
今の自分の立場、そこからの眼だけで見てはならないということです。
美化してもいけないし、貶めてもいけないのです。
だからこそ、永遠のテーマであり、生きている限り、考えていくべきことなのでしょう。