◯大人物と理想像
思想がある、世界観がある、哲学がある、度量が大きく包容力がある、
というような大人物を見ることは、滅多になくなりました。
どこかには、いるのでしょうが、メディアからは見放されているのでしょうし、
そんな人物は、今のメディアを煙たがるでしょうから、存在しないかのようになっているのかもしれません。
ドラマなどでさえ、あまり見かけなくなりました。
天下人の家康さえ、どうする家康、どうした家康で、まわされるのですから。
理想的人物は理想ですから実在しなくてもよいとは思うのですが、理想的人物像は、必要です。教育上、あこがれのモデルがないのは、将来を暗くします。
大谷翔平選手でもよいのですが、もう少し、政治や仕事に近いところに欲しいものです。
◯度量でなくストーリー
いまや、リーダー格の人でさえ、「自分は弱い」、「いじめられ子だった」とか、「努力して何とかこうなった」みたいな、世の中に受けられるネガティブ克服ストーリーを掲げないと、足を引っ張られかねない。
ということで、そうした物語を強調して共感を呼ぼうといる程度の人物がほとんどです。
もちろん、そこを好み、求めるメディアや庶民に応えているという図式ですが。
「家がお金持ちで、恵まれた教育を受けて、その結果、こうなりました」
「自分の努力だけで実力をつけて、こんなに成功しました。」などと、
本当のことを言うと、共感を得られない、いや、大いに反感を買うからです。
妬み、嫉み、嫉妬の村の文化は、依然として、受け継がれているのです。
そういうなかで、猿之助さんや広末涼子さんには、がんばって欲しいものです。