◯『どうする家康』
視聴率は、2018年の「西郷どん」と並び、1989年の「春日局」の14・3%に次ぐワースト2位タイとなった。どうするNHK?
『どうする家康』の今川義元の出陣前の舞は、野村萬斎さん。これまでは、信長が桶狭間に向かうのに「人間五十年、下天のうちを比べれば夢幻の如くなり。」と謡い、幸若舞を舞う姿が描かれてきたものですが、(『信長公記』)、今川側のは初めてでしょうね。スマートだし。
義元は、桶狭間では自ら太刀を手に奮戦、敵方の指を食いちぎったなどの話もあるそうで、その脇差は「左文字」という名刀、信長から秀吉、家康と受け継がれているとか。
これで62作目となる大河ドラマ、家康は、最多の27作登場。(織田信長と豊臣秀吉は、ともに20作。)
で、今回、家康は、弱虫、泣き虫、へたれ小僧というイメージで描かれています。
紅白と同じく、若者受けを狙ったか。
毎回、「どうする、殿?」が繰り返されるパターンなんでしょうね。
◯社会のあそび
戦国時代に限らず、いつの社会も思い通りに動かせないし、意図しないように動くものです。
それでも、随所にあそびがあります。あそびとは、ハンドルのあそびのように、ゆるみや余力みたいなものです。
いろんなものごとは、かなりゆるいものでつながっているのですが、それは、後から眺めてみなくてはわかりません。神の視点です。
ですから、現場では、きちんと考え、強い意思を持って行動すれば、案外と動かすことができるのです。
思い通り動かしたり理屈通りに行くのではないのですが、そのゆるみを知り、それなりに大きく考えれば動かすことができるのです。
◯動かす余地
大体において、ものごとは、決して自分の思い通りにはなりません。しかし、動かす余地というのは、いくらでもあるということです。ある意味で、ゆるいということです。
世の中は、人々がきちんと計画して変わってきたものでもありません。生物の進化でさえ、我々人間を含め、残念な生き物#だらけなのです。
皆が望んだことでとんでもない悲劇になることもあれば、あまり、よしとしないことで、よい結果が出るときもあります。
いつも、どうする家康?なのです。
歴史は、偶然の重なりを、あたかも必然であったかのように、そうした俯瞰能力に長けた人たちが編纂してきたものです。そうでないと、私たちは理解できないからです。ともかくも因果関係を無理やりつけて、時の流れを読み解くのが、最も納得できる方法だからです。
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おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典は、高橋書店が出版している児童書。動物を題材としている。オリコンの“本”ランキングのBOOK部門で2017年に1位を獲得した。2020年9月時点でシリーズ累計発行部数は420万部を突破(Wikipedia)