実存とは、ある状況で行った決断ということになります。
その状況は、与えられてしまうものですから、選択もできずに引き受けざるをえないのです。
実存は、本質に先行するということです。
「自分らしさ」
自分らしさとは何なのかを、自分の方から求める人がけっこういらっしゃいます。その必要があるのかと疑問に思うのです。
他の人が勧めてくるような自分らしさは、大抵、無難なことの押しつけです。自分には、息苦しく、動きにくく、不安にさせるような、でも理想っぽいものです。
それが合わないという人は、今こそ根本から考えてみることです。
大半が「ああいう人だから」などと思われるようなのが、大体、自分らしさというようなものでしょう。らしさというものは、大体自分から離れていて窮屈なものが多いのです。
「自分を変わらないものにしない」
まず、どんどん変わるようなのが、自分らしさとは、認められにくいでしょう。日本では、職を転々としたり、兼任するだけでも不真面目にみられていたのです。
でも、人は変わっていくのが当然でしょう。成長していくと、そうなるはずです。
なのに、周りの人は、こういうのがあなたと、以前の思い込みを、ずっと押し付けてきます。レッテル貼りであり、一種の同調圧力ともいえます。日本の場合は、特にそれが強いようなので、同じところで同じ人たちと、過ごしてるなかで、変身するのはなかなか大変です。そのイメージを押し付けられ、そのもとで生きていくことになってしまいがちなのです。
そういうときは、そのコミュニティーから出るか、出なくてもよいので違うコミュニティーにいくつか参加するといいと思います。以前とは違う自分を演じてみればよいのです。その新しいコミュニティーで、新しいキャラが誕生します。後は、どういうバランスで使い分けていくか、自分なりに実践していけばよいでしょう。