続きです。
ちなみに、私たちは、平均寿命までは生きられると思ってしまいがちですが、間違いです。
平均寿命とは、その年に生まれた子が、平均としてそのぐらいまで生きられるという目安です。今年、生まれた日本人の女児は87歳、男児は81歳くらいまでは、生きられるということです。
当然、86歳の女性と80歳の男性の半分が、来年に死ぬなんてことはありません。
ある年まで生きた実績は、反映されるようなものです。
最近までは、時代が進むにつれ、平均寿命は延びていました。
戦前までは、兄弟が何人もいて、幼くして亡くなることも多かったし、それ以前は、乳児の死亡率が高かったのです。ですから、成人したのなら、それなりに60代くらいまでは、生きられたのです。結核など感染、事故、戦争などでの死が、なくなってきたこともあるでしょう。
ですから、自分のことであれば、平均余命でみなくてはなりません。
たとえば、2022年に、80歳の女性は、今後さらに、12年近く生き続けるというのが、試算です。けっこう長いものですね。
◯人生2倍に
江戸時代は45歳で隠居、
昭和の初めは、人生50年、
50〜55歳で定年、
磯野波平さんは、53歳の設定です。
社会のリーダーは、
どの国でもどの時代でも、なかなか、長生きだったのです。
江戸時代では、葛飾北斎90歳、『養生訓』の著者の貝原益軒85歳、杉田玄白85歳などが、
著名ですね。
<例えば、生命表によると、40歳の人の平均余命は男性42.40年、女性48.24年だ。平均寿命から年齢(40歳)を差し引いた年数(男性41.47年、女性47.57年)と比べて男性で0.93年、女性で0.67年長い。つまり40歳では半年以上長い。いま40歳の人は、同時に生まれて40年間に亡くなった人を除いた集団と言える。このため平均余命は「平均寿命-年齢」よりも長い。その差は高齢ほど大きい。>