fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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「今、変革のときに。」 2011/08/08

アメリカの国債の評価がおち、またもや世界同時株安です。

これまで述べてきたように、今の日本人には、世界や地域に貢献したいと思いつつも、「国」というものに対しては、タブーが働いてしまいます。そしてグローバリズムアメリカ追従での)と、日本のよきものへの回帰との対立が少しずつ、あらわになってきた気がします。

外圧でしか変革を起こせない日本にとって、グローバリズムの流れは、TPPや、お米の先物取引となり、小泉、竹内氏の「郵貯(の金)をアメリカに」が、「農協(の金)をアメリカに」となっただけかもしれません。既存の組織を壊すことと守ること、どちらがよいのかは、一概にいえません。

でも多くの日本人は、このままではだめだと思っているはずです。

 

私は、日本人の国を超えるような考えをもっともよいものと思いつつ、世界の国々がますます国利で動いていく以上、「国が、国民の財と安全を守る」という近代のシステムを、現実として、日本もふまえざるをえないと思うのです。中国は華僑として全世界に散り、財をたくわえていたのに今や、中国本土のなかで一線を引かれています。アメリカもヨーロッパも各国も拡がりつつも、国単位で動いています。戦後独立したのに、国として動けていないのは、日本だけかもしれません。

 

震災での助け合いの美徳は、もはや戦中戦後の食糧難での忍耐やその経験の知恵の継承ではなく、もの余り大国日本への安心、食糧の確保(飢餓への不安がなかった)があったことが大きい。言うまでもなく、エジプトなどの変革などの原因はフェイスメーカーなどIT技術でなく、食糧危機です。

1000年に一度といわれる悲劇に、こんなことを言うのは全ての人の反感を買うのは承知で続けます。私は、この震災で日本がだめになるとは全く思わなかったし、今となってはもしもっと日本の国力のおちたときにきたら、さらに悲惨であったとも思いました。これは原発に関しても、いえます。まだ日本はギリギリ余力があった、それゆえ、管政権も倒れなかったわけです。今だ惨状の厳しいハイチと比べてみるとよくわかります。

政界や財界、経済界に対しては、命を賭して国を変えようという志のある人がでてくるかという、大きな見せ場でしたが、期待は大きくはずれました。明治維新や第二次大戦ほどの危機にならなかったからこそ、救われない、危機が危機として認識されず、復興していくとしたら、これは、いずれより大きな危機を招くわけです。

たとえば、竹島への韓国の実質支配、国民の安全を守るというのは、国土を守ることです。日本の国土であった島の領有、を許してしまった。韓国の民間人まで住んだら、もう既成事実として竹島は日本のでなく韓国の島だったとなります。それは領海の主張になるでしょう。北方領土尖閣諸島だけでなく沖縄、対馬五島列島、と続きかねません。

政治家も日本人の多くも黙認しているのは、戦後そのようにしてきたからでしょう。歴史を知らず、学んでいても行動に移せない臆病な国民になったのでしょう。和をもって事にあたるのは、日本の美徳です。話しあいは大切ですが、国際社会では抗議しても口だけだと思われていると、現実に、日本の国の利を損なわせていきます。国民が領土と思わないなら、守れません。

 

第二次大戦以降の、世界や隣国のために働くけなげな日本人で、どこまでいられるのでしょうか。日本にも、日本が頼んできたアメリカにもそんな力はもうないのです。今回の中東の変革を、アメリカは介入できず、元の宗主国であったECに投げたのにです。(ECも何ともできなかったわけです。)

原発にはデモが起きたのに、領土に起きないのはなぜでしょう。

政府官僚もマスコミも戦後ずっと、争うようなことは考えないようにしてきたからです。考えると危険分子と思われるから、保身を考え、考えても表明しないできたからです。

 

山本太郎さんが原発反対を支持して、事務所をやめることになりました。そういうタレント事務所-テレビ局-広告代理店-大手企業スポンサー-政財界官僚と、共産国家もつくれなかった全体主義国家となって、組織が固まってしまった日本です。

今、ここにおいて、どのように言葉を起こしていくのかは、一度、壊滅するほど壊れてしまわなくては難しい、そのためにそこに外圧が働くことでしか、これまでの日本を知る限り、ありえないのでしょうか。今回の大震災は、その警告にならなかったのでしょうか。

 

これから食糧や物価があがり、異常気象などで悩まされるでしょう。誰もが行きづまったとき、国を考えない国民を非国民よばわりして、一気にまとめて政権をとり、独裁ファシスト化するのがみえてきます。それで、国民投票という、もっとも民主的なシステムもとれず、選んだつもりもないのに選ばされてしまった非力な政治家の裏で、古い頭のままに官僚が自らの保身だけで維持していくシステムに莫大な金をとられて、アメリカや中国に上納して、疲弊しているのです。今の国民は、もっと疑ってよいはずです。若い人も、キバを抜かれた大人たちに、手足までもぎとられたのでしょうか。

 

今度、歴史と世界の状況を学んでみることです。自分の眼でみると同時に今の日本のバックボーンのほころびに気づき、変革のきっかけをつかんでいく努力をすることです。

 

こういうことをいうと、危ないといわれるのですね。そして、そういう人をさけたり、近づかないようにする。近づく人に気をつけた方がいいという。そういうあなたとあなたのまわりと日本のこれまでの社会は、同じなのです。

 

できるところから変える。そのために、あなたは、同じ年の中国人、韓国人に勝てるだけのことをしていますか。中国は、この2年間で、日本の3倍(3兆$)になりました。香港・マカオはすさまじい勢いで発展していますね。でも、あなたが彼ら以上の努力をしていたら、まだ希望はあるはずです。がんばりましょう。