◯気遣い
今の世代は、位置情報共有#の理由で述べたように、人間関係において、とても気遣うのです。
気遣うといっても、昔のおばさん、おじさんのように不躾になんでも聞こうと立ち入ってくるのではありません。それとは、正反対です。
相手が落ち込んでいても、何らかの事情があったと察して、入りすぎないようにします。
お互いにプライベートに深追いすることを避けようという気遣いです。
◯つながりの操作
SNSに代表されるコミュニケーションの技術が進歩し、そのツールが普及すると、意識的につながりを操作することができます。
私は、ほとんど使っていませんが、SNSでは、友人の範囲、連絡への応答、ブロックなど、交流のあり方を判断して、操作しているのです。
それは、ネットの進化してきたところで出てきた、つまり、使う人たちの願望から、出てきた機能です。
◯人の情報コンテンツ化
おのずと自分の嫌なものは飛ばし、選択しながら、見るような習慣がつくわけです。そういう世界が築かれ、知らずとその一員としての見方になっていきます。
その態度が、対人関係にも影響しないわけがないでしょう。情報に対しての処し方が、人に対しての、それになっていくのです。
ネットワークにおいては、人も身体性がないために情報やコンテンツのように扱われやすいとも思われます。その人でなく、その人の言った言葉、内容でやりとりするからです。
そうして自分の意思で決めていったことが、自由にふるまいたくてやっていることが、自分のまわりを囲い込み、井の中の蛙#状態にしているのかもしれません。これでは、それと知らずと、ゆでガエル#になるかもしれません。
「蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)/蛙鳴雀噪(あめいじゃくそう)井の中の蛙(かわず)、大海を知らず」
井の中の蛙(かわず)、大海(たいかい)を知らず「されど空の高さを知る」と続ける場合もあり、意味が逆転するが、これは、日本で勝手に付け加えられたもの。
#茹でガエル( Boiling frog)
茹でガエル現象、茹でガエルの法則とは、ビジネス環境の変化に対応する事の重要性、困難性を指摘するために用いられる警句のひとつ。「カエルは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れて水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い最後には死んでしまう」という作り話が由来。実際には、カエルは温度が上がるほど激しく逃げようとするため、疑似科学的な作り話。(Wikitionary)
#位置情報