国學は、一君万民の思想を普及していきました。一方、外国語の辞書が普及します。そのことは、他の国の人の存在を認め、違う立場の人を学ぶことになったのです。
小説は、いろんな出来事を俯瞰してみる訓練になります。
読書で思考して、公やナショナリズムを深く考えるようになった人もいます。
中国残留孤児をテーマとした「大地の子」をNHKドラマ再放送で見ました。7/19から11回でした。1996年が初回放送のものでした。小説で読むよりもTV画面では、胸に迫るところがありました。山崎豊子は、当時、胡耀邦総書記の協力を得て、日中合作の映画化をしたのです。中国の良くないところも取り上げられているので、現在の中国では上映中止になっているようです。
こういったものを日本では見られるのですから、両国民がみると友好が深まると思います。25年ほど前の方が、日中の文化面での関係は、良かったのです。
ついでに、若い人には五味川純平の「人間の條件」もお勧めします。
長野県の軽井沢に10年来、合宿に行っていたときに、二つ、同じ名前の村があるのに気づきました。それは満州から戦争に負けて戻ってきた人たちが別々に住んだところという話を聞きました。長野は戦前貧しく、満州に移り住んだ人が多かったのです。「大地の子」も、長野とつながります。
残留孤児の来日のシーンが、かつてテレビによく流されていたことを思い出します。
子供の頃、満州から引き上げてきた人たちは、芸能や芸術の分野でさまざまな才能を発揮しました。