ロシアの戦勝記念日、地味に終わりましたね。ネオナチと言いつつ、ナチスドイツのような派手なアピールはしにくかったのかもしれません。
世の中のいろんな出来事に対して、すぐに二つに分けて、片方が絶対によく、そうでない方を絶対に悪いと決めつける二極化の危険を述べ続けてきました。
「もっとロシアのことを知る必要がある」と言うだけで、それに反感を抱く人の多い日本人は、やや危ないです。単純過ぎます。
その線上で、在日ロシア人などに危害が及びませんように願います。
◯エピステモロジー
エピステモロジーとは、科学的認識のことです。
人は生まれてから成長していく過程で、絶対主義、相対主義、評価主義の順番をたどります。最初、絶対に自分が正しいと言うところから、次に、自分の知っていることが正しいと限らず、知識は解釈されるものと理解できてくるのです。
そこで自分は自分で、他人は他人、お互いに立場があり、それによって違うとなります。対立するもののどちらもよいと考えるわけです。どれもが正しいという相対主義です。
「ウクライナもロシアも、それぞれに正義がある」とか、「どちらかが一方的に悪いなどと言えない」という論は、これにあたります。
これは一方に傾かないことではよいことです。しかし、場合によっては、これでは何事も決まっていきません。対処もできません。
多様化、多元主義が、よいのは、誰もがわかっていても、いざとなると、二分されていくのです。おまえ、どっちにつく!と、の圧力で、敵味方に二分していくのです。
今回も全くその通りですね。中立や緩衝エリアがあってこそ安定するのに。
これでは、中間層がなくなる貧富の格差の拡大、不安定化と同じですね。
まあ、現実問題、
「対立する意見のAさんも、Bさんもそれぞれ正しいよね」と言ったところで、どちらの信頼も得られないでしょう。そこで、岸田総理は、日本は欧米側と強くアピールしたのです。
しかし、そこでは絶対主義に戻るのではなく、評価主義となるべきです。科学的な知識、エビデンスによって実証されるもので決めていくということです。
科学は、データをもとに論理を組み立てて、理論を構築するプロセスです。モデルを構築し実験によって吟味可能な仮説を立てて、エビデンスに照らして評価します。複数の仮説から最も優れているものを評価するわけです。
それには、論理を組み立てるスキルが必要です。理に適った決定をするために、批判的思考も必要です。論じる、論議する、論証するのです。エビデンスを積み上げて、論理的に正当性を打ち立てるのです。
◯事実の伝達とプロパガンダ
これを政治や社会に当てはめるのは、まして緊急非常事態では、間に合わない、至難のことで、今回も、相当な無理が生じています。
戦時中のことは戦後でないとわからない、でもネットの普及で随分、早く伝わるようになりました。湾岸戦争をテレビで見たよりもずっと大量に早く伝わる。
それでも、すぐに評価できることではありません。
これまで負けてこなかったアメリカやロシアの政府なら、なおさら自国の正義を疑いません。でも民衆はわかっていたりするのですね。
で、両国とも、評価に値する事実を出しあっているのです。プロパガンダといわれるのは、事実でないことで伝えられるからです。検証をする第三者が、国連ですが、第三者の立ち位置にいません。
日本は、満州事変のリットン調査団の結果に納得せず、国際連盟を脱退しました。日本のときは1:42 棄権1でしたから。今回のロシアの行動は、第二次大戦時のドイツや日本と重ねられ、ゼレンスキー大統領は真珠湾を持ち出しましたし、アメリカに、ですけど、、。
この長期化、アメリカがEUをけしかけ、最終的に日本が大打撃を被る、という私の見解も引き続き、実証していきたく存じます。
だって、何か世界で大きなことが起こるたびにそうなるもん、
という経験則に過ぎませんから、気にしないでください。