fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

表現、創作、スピーチ、雑談のネタの欲しい人、今の自分と社会・世界を結びつけたい人、考えを深めたい人に

特1「才能と努力と“空気”」(3)「民主主義的独裁」

この場合の「皆」とは、大体、決定権をもつ一人、ないしは、数人だけのことで、むしろ、皆はそう思っていないことも多いのです。しかし、“空気”を読んで、そこに水を差すことはなく、誰も言い出しません。結果、表面上は、民主主義的に全員一致の結論となるのです。

それを同調圧力といって、「よくない」などと、簡単に言う人もいるのですが、そういう人に限って、口ではそのように言いつつ、まったく逆の行動をとるようになることも多いようにも思えます。つまり、上にへつらい、忖度してきたのを、下に対しては、押し付ける“空気”をつくるというわけです。

決定権をもつ人も、現実、そうでないことをわかった上で、権力を誇示するため、利権を守るため、押し切るケースもあれば、全く現実に気づかないケースがあります。大半は、前者から後者になっていくのです。