日本が世界1位というのはたくさんあります。
「国家イメージ」(米タイム誌が主要20ヵ国を対象に実施)
「世界によい影響を与える国」(英BBC放送が行った世論調査)
「行ってみてよかった都市」東京(旅行者による世界の都市調査)
「人口一人当たりの富」「対外資産総額」など。
これらは、戦後の日本が築き上げてきた実績です。高い代価を払いながら、このような国になったのですから、これは誇るべきことです。しかし、その陰には多くの問題が山積みです。アメリカに操られ、日本古来の魂を抜かれたところに、こういう理想の国ができあがったことを、どう受け止めていくのか、そしてどのようにしていくのか。
制海権、制空権の上に宇宙権、ITネットワーク、原発、軍備などの根本をおさえられたまま、環境、政治、財政、企業社会、高齢化少子化(人口)、都市化と過疎化(コミュニティ)と向かい合うのは厄介なことと思うのです。有事を想定しないでやってこれた国の、つまり私たちの、有事の対応力のなさはよくわかった上で、これからも有事に対応しないでやっていけるのか。対応するとはどういうことか。人間らしくあるためには―国家イメージも世界の影響をも、もっとも考えなかった国にいて、深く悩むのです。