「美味しんぼ」問題ほか 2014/05/19

感想でなく意見を述べるには、根拠をきちんと示さなくてはならないのですが、それはどこかがつくったデータなので二次利用となります。それなら、自らが取材したり体験してということで、真実かどうかは別として、事実として示す方法もあります。ここで述べるのは、「美味しんぼ」の作者と同じく(多分ですが…)私も3年前、日本を離れた、周りの外国人を臆病と思ったのに、その後に、その見解が間違っていたことを認めざるをえなかったからです。日本人だから、そう簡単に日本を離れられないのは、被災地の人には比べられないとはいえ、そういう意味では幾分ですが、立場を同じくするわけです。

 ちょうど人間ドック協会の大幅に緩やかになった健康の数値へのつぶしが始まっているので、そこから述べますと、今の健康と将来のリスクなどという対立であるとかですが、健康という個別のものであればこそ、絶対数値でなく、自分の中の変化の幅でみるべきという、まっとうな意見がないのはなぜでしょう。大きな変化があれば、もう遅い、それは将来へのリスクとみられるのでしょうか。
 また、子宮頚がんワクチンの副作用検証の委員のほとんどが企業から現金をもらい、しかも申告もれとか。
 今さら、国も企業も医者も、信じられない、など青いことを述べる気はありません。それぞれに立場があるのですから。原子力規制委員会が、規制でなくOKを出すためのメンバーでつくられているとか、それぞれの立場がある…と。
 以前に述べた、日本では、いつも談合体質で、第三者のチェックが全く入らない、それを今さら非難や否定する気もないのは、そういう中に巻き込まれて生きている以上、そういうことをきちんと認めて、現実に個別に対処するべきということです。
 
 さて、話を戻して、鼻血の原因がストレスか放射能かわからない、あるいは、放射能でない―という専門家の意見は、当たっていたとしても、現実にそこで暮らし、仮設住宅に住む人のストレスは想像できません。それを風評被害にしないというのもわかるというのも、私が小さな子供をもつ親であれば、今ならそこを離れるし、離れられない事情があれば、子供には悪いニュースは嘘だと、はっきり述べ、私も信じないように努めるでしょう。受け止め方でも影響が出るのですから。どちらが事実ということはなく、きっと誰かの身には悪く、誰かの身にはあまり悪くないものなのでしょうから。ですから、そこに住んでいる人には悪いニュースは迷惑なことなのです。国や政治家や、東電にとってもですが、それ以上に。
 しかし、なぜ、私がここに今さら、そこを離れるという、悪いニュースを流しているのかというと、きっとこの作者と同じく、きちんとした解明、公表、調査が、そして対処、退避や保養も含めた対策がとられていない、「対策をとることは危険を認めるということだから、とれない」という日本人らしい過ちを繰り返しているからです。被害は5年後、10年後から始まるという先例があるにも関わらずということです。

 小林よしのり氏のときも、大川隆法氏のときも、そのときの一つの意見に対しての賛成を唱えたことがありました。(すべてでなく、私が取り上げたことについての賛意です。こんな「注」もいちいち必要なのです。日本では、もっと遠巻きに、私はその著書を愛読していないとか、賛同者ではないことを、世間を敵にまわさないように、前書きに述べてから、本論に入らなくてはいけないのが常なのですが…。)
 
 「避難するしない、戻る戻らないの対立構図を作らない欲しい」という河内村村長の、「何が正解か間違いか、わからないゆえの風評を広げないで」という当事者の意見は重く、私もここに述べるか迷いました。彼は、この漫画の描き方を批判している立場(本人は「読んでいない」と「注」を示しています)で、それは、私がそこに留まり村長や親を務めていたら、同じ立場で間違いなくそう言うのだから、わかるのです。
 でも、取り組みしだいでリスクを減らせる、より被害を少なくする可能性がある、まだ終わっていない。ゆえに、きっと作者や編集部は、掲載に踏み切ったのだと、「前向き」に思いたいのです。
 国民や住民がパニックになり、より危険な状態に陥るのを防ぐために、政治家や企業が大人の判断で大きな嘘をつくことはあります。あっても仕方ないと思います。(嘘はいけない、隠すなというのも非常事態では、もはや「正論」にすぎないのです。今回も、どこまで本当かわからないし、そういうときのために、情報の公開より、リーダーの判断がいる、そして、それに従う以上、厳しく監視する、がそもそも成り立っていないのが、今の日本です。)     いかに正しいことをと言っても、正しいことこそ胡散臭いのですから。しかし、「安全だ」と言っておきながら、その裏で、それを徹底して検証し、策をとっていこうとしないとしたら、誰がそれを注意するのでしょうか。東スポで、ビートたけし氏は「それは『言わない約束』だから」と大人の対応をしています。本当の「大人の対応」とは、子供たちの将来を救う手段をとることです。