良寛さんが、こう言ってるの。
「道行く人が、わたしを振り返って見て笑う。どうしてそのようにできるものか、と尋ねるのだ。
わたしはおじぎをしただけで、それには答えない。
たとえ答えたところで、どうなるわけでもない。
このまりつきの気持ちを知りたければ、もともとただ見た通りのことにすぎないと言おう。」
うん、禅問答。あたしも少しそこで生きてるから。わかってもらわなくてもいい。
でも、わかったら手をあげてね。でも最近成り立たなくってつまらないの。
両手をポンと打ってどちらの手が鳴ったとか、色香に誘われどう対処するかとか、
人間、世の中という壁の外に出るのが大切よね。
外が戦地になると、病院が聖域となる。
それも破られ、病院に爆弾がおちると、務所が避難所となる。
よくあるじゃない。ヤーさんが服役して、抗争の難を逃れる。一番安全なのは、拘置所だって。
つまりね。世の中の外から世の中を見るのよ。わかる。
地方から、外国から、海から、空から、宇宙から。いいわねえ。
でもそれは、地理的、物理的、心の外から心をみるように、人間の外から人間をみるの。動物園じゃ、おりにしがみついている人間を、彼らがみている。