fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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日本の農業 アニミズム リーダーの資質 ラストサムライ

日本の農業は、四季の変化が大きいこともあり、どの国の農業よりも全員が一致した行動を求められました。田植えや稲刈りのように、一斉に同一の作業をするのです。農業は気候次第ですから、お天道様に頼るしかありません。天災を被っては、諦め、耐え忍び、また立ち上がっていくのです。もくもくとコツコツと働いてこそ、収穫が得られるのです。

ほぼ決まりきったローテーションですから、リーダーとしては、昔からのことをよく知る年長者がいたら充分です。臨機応変に情勢を読んで、皆に対処させるような強力なリーダーシップはいらないのです。

目の前にある現象に絶対者をみるのが、アニミズムです。そうした現象は、経験によって得られて、伝承されていきます。つまり、老いていくほど、よく知っており、まとめ役にふさわしいのです。

 

一方、狩猟社会では、若い者が体力と気力で獣を仕留めて、力を握ります。襲いかかってくる獣もいますから、即興的な対応ができなければ、仲間の命も奪われかねません。遊牧でも似たところがあります。

個人の先見力、状況判断力、計画性、戦略と戦術、皆を動かす論理力と説得力がモノをいいます。着想力、洞察力、決断力なども。罠を仕掛けるなど知略に長け、計算高くなくてはなりません。その決断に対しての結果があらわに出るので責任が伴い、常に問われます。

 

そう考えると、鎌倉時代や戦国時代、明治以降の日本政府は、よく戦術を組み立てられられたものと思います。それは、命かけて戦う武士、侍だったからでしょう。ただし、西欧のような世界的支配の戦略などには経験不足で、彼らほどには練れなかったのです。

 

この辺から、政治からスポーツ、芸術文化まで、いろんな違いが把握できそうです。比べてみると面白いものです。

戦後、日本から、最後の侍がたち消えていったのです。戦争を戦って生き残った男たちも高齢で死んでいくからです。かなり極論になってしまいましたか。

このグローバルな時代になっても、それぞれの根差す国民性、民族性などは、そう簡単に変わらないのです。