◯ 戦後レジームからの脱却(6)〜帝国主義への回帰か
現状、世界の動きが帝国主義への回帰か、についてです。
かつての帝国主義が領土拡張を目的としたのに対し、現代の覇権争いはルール形成(経済・技術・サイバー)と軍事的抑止力のネットワーク化が主戦場です。
モンロー主義の変質やアメリカの対外介入(ソレイマニ殺害等)は、力による現状変更を厭わない覇権主義そのものです。
日本が戦後レジームを脱し、安保法制や防衛費倍増(GDP比2%)へと突き進む姿は、このアメリカの覇権戦略を補完するサブ・インペリアル(副帝国)的な役割を自ら引き受けているようにも映ります。
しかし、日本政府の立場は、法の支配に基づく国際秩序を守るための貢献です。力による現状変更を試みる勢力に対し、日米同盟を基軸に多国間の枠組み(QUADなど)を構築することは、帝国主義への回帰ではなく、自由主義的な国際秩序を維持するための現実主義であると説明するのです。
結局のところ、脱却が向かう先が、平和を維持するための責任ある大国化なのか、それとも再び軍事対立の渦中に身を投じる危うい道なのかは、日本の外交選択に委ねられていますが、そこもアメリカに支配されているのは、暗黙の了解でしょう。