fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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イスラム化する世界

◯拡大するイスラム市場

 

世界の宗教人口を見てみましょう。

イスラム教(ムスリム)

2025年時点(推計): 約20.4億〜21億人(世界人口の約25.2%〜25.6%)

2050年予測: 約28億人(約30%)

2060年予測: 約30億人(約31.1%)
2060年にはキリスト教徒数(約31億人)に限りなく近づくと予測されています。2010年から2020年の10年間で、ムスリム人口は約3.5億人増加。これは全宗教グループの中で最大の増加幅です。成長の原動力: 他の宗教と比較して出生率が高い(平均2.9)こと、および若年層(15歳未満)の割合が高い(ムスリムの34%が15歳未満)。

キリスト教

2025年時点(推計): 約26.4億人(世界人口の約32.3%)

2050年予測: 約33.3億人(約34.1%)

欧米(グローバル・ノース)での脱宗教化に対し、サハラ以南のアフリカでの成長が極めて顕著です。アフリカは現在、世界で最もキリスト教徒が多い大陸となっています。グローバル・サウスの比率: 2025年現在、キリスト教徒の約69%がグローバル・サウスに居住。2050年にはその割合は78%に達すると予測されています。

 

2060年から2070年頃にはイスラム教徒の数がキリスト教徒の数を上回り、世界最大の宗教グループになると予測されています。欧米での「無宗教(Nones)」の割合は増えていますが、世界全体で見ると、宗教人口の伸び(特に出生率の高いアフリカ・南アジア)が無宗教の伸びを上回っているため、世界全体の「宗教を持つ人の割合」は増加傾向にあります。

 

  ヨーロッパにおいても、ムスリム人口の比率は上昇しています。イギリスの2021年国勢調査では、ムスリム人口は約390万人(人口の約6.5%)となり、2011年の約4.9%から大きく上昇しました。これに伴い、公共機関や学校給食で豚肉を使用しない、あるいは選択制にするといった宗教的配慮を行う事例も一般的になりつつあります。 

 

 フランスやドイツでもムスリム人口はそれぞれ全人口の約7〜9%規模に達していると推定され、ハラル食品市場は急速に拡大しています。世界全体のハラル市場規模は、現在すでに年間数兆ドル規模に達しているとの試算もあります。  

 

  日本においても、国内の在留外国人数は2023年末時点で約341万人と過去最多を更新しました。なかでもインドネシア、パキスタン、バングラデシュといったイスラム圏出身者の増加が顕著です。また、インバウンドの急回復に伴い、東南アジア諸国からの旅行者も増加しています。

 

   こうした変化に対応し、国内ではハラル認証を取得する飲食店や、アルコール・豚由来成分を含まない調味料を開発・販売する企業が増加しました。空港や都市部の大型商業施設では礼拝室の設置も進んでいます。   

 

 このように、ムスリム人口の増加は世界的な潮流であり、それに伴って食文化やビジネス市場のあり方も変化しています。日本においても今後、多様な宗教的背景に配慮したインフラ整備や商品・サービスの提供が、社会の多様性を支える重要な要素となっていくでしょう。