◯トランプ大統領の高関税政策とその影響
アメリカは、ボストン茶会事件に象徴されるように自由貿易を理念としてきました。しかし、トランプ大統領は、世界からの輸入品に制裁的高関税を課し、関税収入は過去最高水準、年間約4000億ドル、歳入の約1割と、財政赤字削減に寄与しています。
2025年8月には69か国に10%の関税を課しましたが、2026年2月20日、最高裁はIEEPAを根拠とする措置を違法と判断。トランプ、政権は1974年通商法122条に根拠を切り替え、翌日には税率を15%へ引き上げました。各国に、関税で交渉の場に引きずり込んでいます。まさに貿易戦争です。
この動きは、戦後の自由貿易体制の解体となります。
先の大戦後、アメリカは、大規模な輸入とドル供給、日本やドイツをも繁栄したのですが、1971年のニクソン・ショックで金本位制崩壊、プラザ合意やG7協調でドル体制を維持し、クリントン政権期のNAFTAなどで再編が進みました。
しかし、現在、トランプ政権は、高関税で、世界の「消費大国としてのアメリカ」の役割を終わらせようとしています。
オバマ元大統領が「アメリカはもう世界の警察官でない」と言って、ロシアのウクライナ侵攻を許しましたが、トランプ大統領は、交渉が行き詰まると、軍を使っています。
これも、英米中心の体制から多極化への転換を促す動きであり、既存体制の崩壊を意図していると思われます。