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抗日・反日と映画

韓国映画ハルビン』 英雄かテロリストか

 

 「愛の不時着」のヒョンビンさんが安重根を演じ、伊藤博文暗殺までの10日間を描いた歴史劇です。映像美や緊張感ある演出が高く評価され、韓国では、ヒットしました。

 監督のウ・ミンホ氏は、「両国民は悪くない」と語り、対立ではなく、対話の可能性を提示しています。

 史実を基にしながらもフィクション性をもつので、日本では、議論の契機として注目されているといえるでしょうか?

 

 安重根は、韓国で抗日英雄、日本では伊藤博文を殺害した人物として知られており、この差が映画の意義ともなります。

 伊藤を演じたのが、リリー・フランキーさん、でも、日本人役の多くは韓国の俳優が務めています。これまでの韓国映画やドラマ同様に、私たち日本人が観ると日本語に引っかかるのですが、、。

 

 この作品は、教科書では伝えにくい人間の葛藤や倫理を描き出しています。「我々は歴史に残らない」といったせりふは、その背景を考えさせます。

 日本人としては、史実との乖離や英雄化への懸念もありますが、歴史を問い直す意義は、大きいです。

 『ハルビン』は117か国で公開され、歴史記憶の共有の試みとして、過剰なナショナリズムに陥らず、異なる歴史認識を理解し合うものでしょう。過去を再現、記録するだけでなく、日韓の対話を通して、未来を考える契機にしたいものです。

 

 #安重根(アン・ジュングン)  1909年10月26日、ハルビン駅で伊藤博文を射殺し、その場で逮捕、旅順監獄に収監。翌年3月26日、死刑執行。公判中には、許可を得て自伝『獄中記』を執筆。3月15日脱稿、その後、『東洋平和論』を書き始めましたが、未完のままとなりました。

両班(ヤンバン)の家に生まれ、教養と哲学的思考を持つ人物。カトリックの洗礼名はペテロ。

 

 調べてみるに、看守だった24歳の千葉十七は、最初こそ安を憎んでいましたが、対話を重ねるうちに深い敬意を抱くようになります。刑務所長・栗原貞吉も安に心動かされ、東洋平和論が完成するまで執行を延期するよう懇願。かなわぬ思いでしたが、せめてもの想いとして、妻に白い韓服を縫わせたと言われています。死に臨む彼の最後の言葉は、愛する妻に宛てた手紙の中にあります。

こういうエピソードこそ、取り上げて欲しいものですが、、、。

 

 

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