fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント

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死文化した「敵国条項」を活かそうとする中国

中国が、今度は、日本の地震を理由に日本への渡航を控えるよう、呼びかけています。オーバーツーリズムが緩和される分には、悪いことではないと思いますが、国家や民族、政治と個人とは、別であるという対応をお互いに維持することでしょうね。

 

◯日本に対する「敵国条項」の死文化

 中国の駐日・駐国連大使#が、国連憲章敵国条項#を引用し、日本の台湾に関する発言を非難する文書を提出し、SNS上で発信しました。中国側は、「日本が台湾問題で軍事関与するなら、この条項が武力対応の根拠になる」と主張しているとも、伝えられています。 この条項は国際社会で すでに死文化しているという一般的理解がある という指摘もあります。

この条項があるのは知っていましたが、よくわからないので、この機会に調べてみました

 

高市発言に連なる日中の問題、「言ったからよくない、謝罪と取り消しを」とか、「よく言った、中国の大使を退去させろ」とか、巷の意見に与しているつもりはないです。

言いたいことを言い合っていればよいのであり、そこからの実力行使をどこで抑えるのかが、駆け引き、外交です。

で、今回、私は、この条項にのみ関心を抱いただけのことです。

 

 

 #敵国条項国連憲章53条・77条・107条などに含まれる規定で、第2次世界大戦で連合国と敵対した旧枢軸国(日本・ドイツ・イタリアなど)に対し、国連安全保障理事会の許可なく軍事制裁を行えるという内容です。

 

#呉江浩(ご・こうこう) 中国駐日大使 日中関係台湾海峡関連発言で緊張するなか、中国政府の立場を説明する。

王毅(Wang Yi) 中国共産党中央政治局委員/中央外事工作委員会(外務関連)指導者

外務・国際戦略の中核を担う重要人物です。中国外交の基本方針、アジア政策、対日協議の戦略的決定に影響力を持つ。

 

徐堅(Xue Jian) 在大阪中国総領事 在大阪総領事として日本国内の中国側出先機関の中心人物、SNS上の挑発的発言を通じて2025年の日中関係の悪化に影響。

 

<これまでの流れ

11月7日 高市早苗首相、衆議院予算委員会で「中国が台湾に武力介入した場合、日本は存立危機事態に該当し得る」と述べる。

11月8日 中国の駐大阪総領事・薛剣が、Xで「その汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない」投稿は、削除されるが、批判は拡散。
11月14日 外務省が中国駐日大使を呼び、抗議。
薛総領事に「不適切な発言を直ちに訂正・対応するよう」要求。

11月17日 日中友好行事中止 薛総領事が出席予定だった日中友好イベントが中止。

12月3日  薛総領事のXアカウントが約3週間ぶりに再開。

12月6日〜7日  駐日中国大使館が公式SNS(X)で、その発言を「挑発的」と非難。
「地域の緊張を高める」「戦後秩序を損なう行為」と主張。

12月8日 中国の国連大使(傅聡)が、「旧敵国条項」#を持ち出し、日本の発言を批判する書簡を国連事務総長宛に提出。国連文書として全加盟国に配布される。

12月9日〜10日 日本の外務省が書簡に対して反論書簡を提出。

敵国条項は死文化しており、法的効力はない」と。>

 

 

敵国条項が法的に無効と見なされる理由

① 前提条件(第二次世界大戦の戦時状態)がすでに消滅

敵国条項は、「第二次世界大戦で連合国と戦った敵国が再軍備した場合、安保理を通さずに軍事行動できる」という規定です。国際法では、戦争状態が消滅すれば、その戦争に基づく特別規定は効力を失うというのが基本原則です。日本は1951年のサンフランシスコ講和条約により正式に主権国家として戦争状態から離脱し、連合国と平和条約を結んだので、 条文の前提条件が失われています。

 

② 国連総会の多数決で実質的無効が確認

国連総会は1950年代以降の複数決議で、

敵国条項は時代遅れであり、実質的効力はない」
「憲章改正の対象とすべきである」と繰り返し明記しています。

 国連公式の場で、実質無効宣言されているのに等しいのです。

 

国際慣習法として完全に使われていない

国際法では 「実際に使われていない条文」 は、ー慣習法の面からも価値を失います。

敵国条項の場合は、70年以上一度も適用された例がないし、常任理事国も含めて「使わない」と明言しています。

 

安保理の権限と矛盾し、現代の国連法体系で成立しない

国連憲章第2条4項(武力不行使原則)は、どの国も他国に対し武力を使ってはならない

と規定。敵国条項はこれと矛盾するため、現代法体系に適用できません。

上位規範(武力不行使原則)と矛盾するため 当然に適用外。

 

⑤ 国際社会のコンセンサスでは、死んでいる条文

欧州連合EU)・アメリカ・日本はもちろん、中国も 普段は「死文化している」ことを認めています。ただし、政治的圧力をかける際に、法的には死んでいるが、外交カードとして利用されることがある。

 

敵国条項は、国際法上すでに無効に等しく、現代では法的根拠として使えないのに、

国連憲章改正の手続きが重すぎるため、削除されていないということです。

 

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