(95)やさしさのグレーゾーン
<甲子園出場後、辞退した広陵高校野球部での部内暴力をめぐり、加害者とされる部員の1人が、SNSの投稿によって名誉を傷つけられたとして、東京地検に名誉毀損罪で刑事告訴しました。>
被害者に、「傷ついてます」といわれると、
それは人種問題と同じで、以前は、まず調査され議論されていました。
しかし、
今は一方的に、「傷ついた人がいるんだったら、それは、よくない」
という断言した裁定がくだされる、
まるで常識のようになりました。
このケースは、それをSNSで拡散し、
さらにそのまま、リツイートで広まる、
事実確認もないままに、まったくの他人たちによって。
この辺は、本来、すごくグレーゾーンなのです。
何でも、被害者は正しく、加害者は悪い、とは、断定できないし、
そもそも、加害者が一方的に加害し、被害者が被害を受けたかどうか、
果たして、被害者、加害者と二分できるのかということも、です。
このように極端になったのは、いじめの問題やストーカーのように
一方的な加害、犯罪まがいの行為が、すぐに断罪されなかったのが、
ようやく悪い方が悪いと、対処されるようになってきたためでしょう。
でも、それは、全体からみると、人間関係においては、
かなりレアなケースです。
なのに、単純に拡大されてきたように思うのです。
それを厳しくしていくと、
社会は、硬化していくでしょう。
お笑いもですが、
ざっくばらんな日常会話も
成り立ちにくくなりかねないでしょう。